フィギュアスケートに懸ける人々-なぜ、いつから、日本は強くなったのか (小学館101新書 68)
- 小学館 (2010年1月14日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784098250684
作品紹介・あらすじ
フィギュアスケートの世界を変えた天才スケート選手・伊藤みどりと名伯楽・山田満知子コーチの出会い。愛知県をスケート王国にした人々と、それを支えた学校や企業。有望選手を次々と生みだした長期的な強化戦略…。欧米に引き離されていた日本が、世界有数のフィギュアの強国に変化していくまでの歩みを、貴重な証言をもとにつづる。
感想・レビュー・書評
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何故、日本は強くなったのか・・・というより、不遇の時代からフィギュアスケートを支え続けてきた人々に対する著者の感謝と愛情を感じる一冊。 小塚家と佐藤家の縁の深さに驚く。それだけ世界が狭いということなのだろう。 本当にマイナーだったフィギュアスケートを ずっと支えてきてくれた方々、みんな本当にありがとうございます。 それにしても小塚崇彦選手がスケートを習おうと決意したのが、幕張での世界選手権の時だったというのに愕然とする。もう大人だったよ、アタシは。
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日本フィギュアの歩みというよりは、エピソード集という印象。フィギュアスケートを見るのは大好きだけどほとんど知らない世界なので、いろいろ興味深く読めました。しかし、取り上げられている人たちが愛知周辺に偏っていること、競技としての説明(ルールや採点法など)がほとんどなかったことなど、正直、ちょっと物足りなかった。
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フィギュアスケートは今でこそ大人気のスポーツだが、その人気や歴史は、黎明期を支えた多くの先人たちに支えられている。伊藤みどりら優秀な選手や、選手を見出だし育てるコーチ、金銭的に支援する実業家など、日本のフィギュアスケートの礎を築いた人物たちや出来事が紹介されている。先駆者たちの並々ならぬ努力と情熱に、頭が下がる。
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バンクーバー五輪直前に出た本。
・伊藤みどりと山田満知子コーチのストーリー
・小塚崇彦とその父(嗣彦)、祖父(光彦)の3代に渡るストーリーと佐藤信夫・久美子夫妻とその娘・佐藤有香との奇妙な縁
・荒川静香の金メダル(日本のみならずアジア初のフィギュア五輪金メダル)につながった若手育成の試行錯誤
・愛知県がフィギュア強豪になるまでとトヨタや西武グループ堤義明との関係
・ほぼ日本唯一のプロスケーター集団のプリンスアイスワールドについて
『トリノ五輪に続き、日本に女子シングルで金メダルを獲らせまい(連覇させまい)とするべく欧州・北米が必死に』なってカナダを拠点に活動する、カナダ人コーチを迎えたキム・ヨナが不自然な加点でバンクーバー五輪で金、浅田真央ちゃんが銀になったことはご存知の通り。この本の予言の的中度はちょっと怖いほど。
しかし、ソチ五輪では逆に男子シングルに「カナダの呪い」(シングルでは2位どまりで金メダルが獲れない)が発動したのは記憶に新しい。
(羽生結弦選手金メダル、パトリック・チャンが最終滑走で凡ミスが続き銀)。
因果応報ってあるって、はっきり分かんだね。
短い中に貴重なインタビューが多く、楽しめました。小塚パパ(!)とか佐藤信夫コーチとか山田満知子コーチとか。渡辺絵美のインタビューもあっていいかなとは思ったけど。 -
山田満知子コーチが幼いころふとしたはずみでスケートを始めたこと(そのきっかけになったのが小塚崇彦のおじいさん)、「主婦の手内職」でスケート教室を始め、そのなかで幼い伊藤みどりと出会ったこと。それが名古屋のフィギュアスケート王国の事始め。山田コーチが伊藤みどりをひきとってわが子同然に愛情を注ぎ、「壮絶な」反抗期と正面から向き合いながらスケーターとして育て上げた話はすごいとしかいいようがない。アルベールビルのフリー、早朝に起きてリアルタイムで見たのを思い出す。二度目の3Aが決まったとき、ホントに感動したな~。あれでラフマニノフの2番を知って、CDを買ったのも思い出です。
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フィギュアスケートの歴史が分かる本。
山田真知子コーチ、小塚一家を中心に、愛知でのフィギュアスケートの歩みと人々の努力について語られている。 -
なぜ愛知が強いのか。
キーマンは、どうやら小塚選手のおじいさん。
日本フィギュアスケートの歴史のアウトラインを手っ取り早く知ることができます。
伊藤みどり選手の時代、荒川静香選手の時代はもちろん、戦後、日本でフィギュアスケートが広まっていく様子なども。
どうして愛知から強力選手がうまれているのかも分かります。
この著者さん、『浅田真央、18才』等を書いてる方なので、フィギュアスケートについての知識はばっちり。
安心して読めます。 -
日本のフィギュアスケートの歴史を知るのにいいのでは。いまのビッグビジネスになるまでの過程がわかります。