「みんなの学校」から社会を変える: 障害のある子を排除しない教育への道 (小学館新書 き 9-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098253524

作品紹介・あらすじ

「みんなの学校」から社会を変える

障害のある子もない子も、すべての子どもが同じ場で学び合い育ち合う大阪の公立小学校の日常を追ったドキュメンタリー映画「みんなの学校」。2015年2月に封切られてロングランヒットし、文部科学省特別選定作品にも選ばれて、封切りから4年以上経つ今も、全国各地で自主上映が続いています。
本書は、映画「みんなの学校」の舞台となった大阪市立大空小学校の学校づくりに開校当初から関わった木村泰子初代校長と、ADHDなど高機能発達障害がある人の支援と教育活動を長年行ってきたえじそんくらぶ代表・高山恵子氏による対談本です。
「みんなの学校」の中で、なぜ子どもたちは、あれほどいきいきと輝いていたのか? 障害の有無に関わらず、すべての子どもが幸せに生きていくために、私たち大人は、今、何をすればいいのか? 二人の深く熱い対話により、「みんなの学校」を観た多くの人が感じる疑問が一つひとつ具体的に解き明かされていきます。これからの教育のあり方の指針となる、子どもに関わるすべての大人必読の1冊です。








【編集担当からのおすすめ情報】
どうすれば、「みんなの学校」の映画のように、障害のある子もない子も、すべての子どもがいきいきと自分らしく成長できるのか?具体的な道筋を明らかにする、これからの教育の指針となる1冊です。教育関係者のみならず、子どもに関わるすべての大人に、ぜひ読んでいただきたい本です。

【著者プロフィール】
木村泰子(きむら・やすこ)
大阪市立大空小学校の初代校長。障害の有無に関わらず、すべての子どもが互いの個性を生かしつつ同じ場で学び合える教育を具現化した。2015年、45年間の教員生活を終え、現在は講演活動で全国を飛び回る。著書に『「みんなの学校」が教えてくれたこと』『「みんなの学校」流・自ら学ぶ子の育て方』(ともに小学館)などがある。

高山恵子(たかやま・けいこ)
NPO法人えじそんくらぶ代表。臨床心理士。昭和大学薬学部卒業後、約10年間学習塾を経営。アメリカトリニティー大学大学院教育学修士課程修了、同大学院ガイダンスカウンセリング修士課程修了。ADHDなど高機能発達障害のある人のカウンセリングと教育を中心に、ストレスマネジメント講座などにも力を入れている。『特性とともに幸せに生きる』(岩崎学術出版)など著書多数。

感想・レビュー・書評

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  • インクルーシブ教育の必要性を再認識した。
    その一方、まだまだ現場は、特別支援教育と通常学級とを区別する個別支援教育を行なっている。自分もその一員として、交流学級に来る特別支援学級の児童の児童に難しさを感じている。
    真面目に勉強する児童の迷惑になる行為があるのも事実である。
    ただ、筆者の主張するインクルーシブ教育の必要性も理解できる。
    特別支援学級の児童であっても、通常学級のみんなとともに活動することで、通常学級の児童にプラスになることもあり、特別支援学級の児童の成長につながるからだ。
    日本の教育における課題点の一つとして、しばらくは解決しないであろう。

  • 映画「みんなの学校」は多くの人々の心を揺さぶり続けているのか保護者と教師が奇跡の教育改革から学ぶ「子どもの育て方」と帯にあった。
    アンダーラインがたくさんついた本だった。6つの視点で考えて、「話を聞かない」とう分類はつくらないでくださいと先生や親御さんに伝える。
    1聞こえていない、2うっかり、3わからない、4わざと、5感覚過敏、6不安の視点があると子どもの状態がわかりやすくなるという。
    少しメモをしたものを記述する。
    大空小学校(木村初代校長)は、自分の画一的な価値観を押し付ける行為、端的に言えば「教える」という行為を断捨離した。
    「子どもは子どもの関係性の中で育つ」「子ども同士が学び合う環境」以上の環境を大人はつくれない。
    「目に見える学力」と10年後、生きて働く力は自分の学びを通して身につけた、「目に見えない学力」を伸ばすことがこれから家庭や学校でつけるべき力である。
    自分から、自分らしく、自分の言葉で語れる、なりたい自分になれる、そのために必要は力は、「四つの力」で「人を大切にする力」「自分の考えをもつ力」「自分を表現する力」「チャレンジする力」を育てることであるという。
    四つの力以外は放っておこう、時間があったら、見える学力もやろうとした。
    いい本だ。

  • ドキュメンタリー映画「みんなの学校」の校長とNPO法人えじそんくらぶ代表の対談。
    特別支援教育をテーマに、インクルーシブ教育やインクルーシブな社会について考える。
    後半はえじそんくらぶ代表の高山の体験によるインクルーシブ教育についてのアメリカの取り組み紹介があり、興味深かった。
    やはり教師だけでやるのには限界があるということがはっきりとする。

  • すべての教育活動を、教師を含んだ大人ではなく、子どもを主語に置き換えて考えるだけで、相当変わるのではないかと思うのだが。

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著者プロフィール

初代大阪市立大空小学校長

「2021年 『学校の未来はここから始まる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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