健康で文化的な最低限度の生活 (10) (ビッグコミックス)

著者 :
  • 小学館
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感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098608713

作品紹介・あらすじ

累計100万部!貧困ビジネス編、核心へ。

入庁3年目となった生活保護ケースワーカー・義経えみる。
彼女が新たに担当となった「オレンジパルム」という
アパートに住む受給者たちは、石橋という男に怯えていた…

いつの世にもなくならない食う者と食われる者。
「住まいの貧困」で行き場を失った人々を食い物にする悪党どもに
えみるたち、福祉事務所はどう立ち向かうのか!?

黒幕・石橋との対決がヒートアップしていく
「貧困ビジネス編」緊迫の第10集…
コロナ禍となった今の日本を真っ正面から描く
刮目の“生活保護ケースワーカー奮闘記”!

【編集担当からのおすすめ情報】
「週刊スピリッツ」誌上でも大きな反響を呼んでいる「貧困ビジネス編」。今回発売の単行本で第10集に到達して、紙+電子で累計100万部を本作は突破しました。この作品が、漫画としてのエンターテイメント性を持ちながら、多くの人が関心を持ちつつも捉えきれていない“日本の貧困”をリアルに描いてきた成果だと思います。そして先行きが見えないコロナ禍の影響で今後、必然的に増加していくであろう「生活保護」の実態を捉えるためにも、ぜひこの唯一無二の本格社会派コミックをご一読ください!

感想・レビュー・書評

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  • 726.1||Ka77

  • 貧困ビジネス編二巻目。このテーマを取り上げようと思った時、著者の頭にコロナ禍が起きることは想定してなかったろう。図らずも、パンデミックにというもう一つの重いテーマも追いかけることになる。そのせいかはわからないが、本巻でも完結しない。ただ、そのからくりは少しずつひも解かれていく。受給者の危険を察知しても役所ができることは少ない。犯罪の管轄は警察。警察も被害届がなければ動けない。悪というものは法の隙間をかいくぐり蔓延るものである。立ち向かうには一人ひとりの正義感しかないことはコミックの世界のことに留まらない。

  • 彼は32歳バリバリ稼動年齢 神戸なんかだとUR安いとこ結構あります 緊急事態宣言後、家賃の支給を行う「住居確保給付金」の申請が急増。 潜在的に「住まいの貧困」にあった方が ギリギリの収入で暮らす人達の存在が「可視化」されたと思います ”貧困ビジネス編“佳境へ

  • 2021年4月4日発売。
    第85話ㅤハウジングプア
    第86話ㅤ躙り(にじり)寄る
    第87話ㅤ面談 石橋
    第88話ㅤ面談 奥坂
    第89話ㅤ面談 角間
    第90話ㅤ感染拡大
    第91話ㅤ告白
    第92話ㅤ奥坂を逃がせ!!
    第93話ㅤ緊急事態宣言発令
    第94話ㅤ偽造

  • 貧困ビジネスは同情の余地のない。貧困ビジネスは破滅して廃業することが読者のカタルシスになる。気になるところは、貧困ビジネスの実行者も構造的な犠牲者的な展開になりそうなところがある。それはありきたりな筋書きであり、面白味がない。構造的な犠牲者であろうとなかろうと貧困ビジネスの実行者が多くの貧困者の人生を搾取したことには変わらない。

    貧困ビジネスが根絶されない要因に住まいの取得が困難という住まいの貧困がある。賃貸時に保証人や保証会社を要求されることは住まいの取得のハードルになる。入居時の連帯保証人の確保が壁となり、入居できないことが多い。良いニュースに沖縄県は県営住宅に入居する際、連帯保証人を必要とする制度を2022年度から廃止する方向で調整していることがある。

    沖縄県が2021年に保証人制度を廃止した18の都道府県にアンケートを実施したところ、14の自治体が「家賃の回収率に影響はなかった」と回答した(「「住まいの貧困」解消へ一歩 県営住宅の保証人制度廃止、借り手の署名のみで入居へ【沖縄発】」沖縄テレビ2022年2月19日)。保証人や保証会社は賃貸住宅市場を不透明にする要因である。

  • コロナ!現実世界とリンクさせていく。コロナで暴かれる貧困問題は多そう。特に普段は貧困とは縁のなかった人が急に貧困に晒されるという。社会としての不安定さみたいものが。

    セーフティネットに対してもっと寛容になるべきで、不正受給にめくじら立てて生活保護批判なんかしちゃいかんよなぁ。

    職員ももっと増やして、負担を減らして、一人一人に寄り添えるサポートが出来たら理想的。


    2022/11/26
    真面目に生きようとする人が不幸になってずる賢い人間が得する社会はしんどいなぁ。

  • 生活保護の不正受給と、貧困ビジネスと言われる搾取の話。勉強になった。確かに昔はわからなかったけど、もしかしたら知的障害や発達障害などがあったのかな、っていう子がクラスにひとりふたりはいたと思う。そういうのに気付かれずにただ「鈍臭いやつ」で世間のはじかれ者になった人がどれだけいるだろう。何らかの理由で家賃が払えなくなった者がすぐに転落してしまう社会の構造にも触れている。

  • DaiGoさんが差別発言で謝罪 改めて知っておきたい生活保護受給「基本のキ」 - 弁護士ドットコム
    https://www.bengo4.com/c_1017/n_13417/

    DaiGoさん発言で相談相次ぐ、藤田孝典さん「生きているだけで価値があると伝えたい」 - 弁護士ドットコム
    https://www.bengo4.com/c_18/n_13428/

    健康で文化的な最低限度の生活 10 | 小学館
    https://www.shogakukan.co.jp/books/09860871

  • 貧困ビジネス中編。早く11巻を読みたい。

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著者プロフィール

柏木 ハルコ(かしわぎ はるこ)
1969年、千葉県生まれの漫画家。千葉県立東葛飾高等学校卒業、千葉大学園芸学部卒業。1995年『いぬ』でデビュー。
代表作に、2008年映画化された『ブラブラバンバン』、そして2018年7月からドラマ化された『健康で文化的な最低限度の生活』。

柏木ハルコの作品

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