映像研には手を出すな! (8) (ビッグコミックス)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 289
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098617395

作品紹介・あらすじ

今、まさに闘っている。表現をめぐってーー ついに世に放たれた『マチェット』完全版。映像研が魂を込めた仕事は大反響を呼び、コンテスト優勝確実!!……に、待ったがかかる!?問題視されたのは、過激な血の表現。「なぜ映像研は血を描くのか?」その確固たる信念から目を背け覚悟無き日和見の規制を強いる“大人たち”に――映像研は、いかなる道を示すのか!? 【編集担当からのおすすめ情報】 1年ぶりとなる待望の新刊発売!!!映像研の魂の仕事--『そのマチェットを強く握れ!』の全貌がついに明らかに!しかし、『マチェット』で描かれた”過激な血の表現”をめぐって、大人たちから上映中止の指示が!?中身もろくに見ず、”血=暴力表現”として頭ごなしに「正義」を押しつける相手に映像研は、どう対峙するのか?そして映像研は、なぜ「血」をわざわざド派手に描いたのか?全ての表現者たちに、読んでほしい一冊です。

感想・レビュー・書評

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  • 70冊目『映像研には手を出すな! 8』(大童澄瞳 著、2023年7月、小学館)
    ”表現”について真摯に向き合い、著者なりの回答を提示した一巻。
    若さとパッションに溢れた展開ではあるが、少々説教くささも感じてしまう。著者の主義主張に物語が付いていけていない、というのは言い過ぎだが、もう少し肩の力を抜いても良いような気はする。
    『マチェット』にも一区切りついたし、そろそろ最終章の始まりといったところだろうか?

    〈一発 世間に デカいのブチ上げてくれ。〉

  • 映像制作の細かな表現とか中心の巻では意味が分からず心が離れかけましたが、この巻でまた戻って来ました(涙)
    「忘れるな 学校の主体は生徒だということを。
    我々は生徒会じゃない。
    生徒会なんてもうないんだよ。」
    震えましたー!
    表現者のくだりも。
    誰からでも教えられる事もある。
    子どもをあなどるな!

  • 正直、おっさんには今回の青臭い展開は辛いかなぁ。
    こういう大人vs子供みたいな判りやすい対立の図式って、昭和な老人のノスタルジー臭を強く感じてしまう。

  • めちゃくちゃ良かった。



    「大人も子どももない、対等な人間だ」「血は特別なものになりすぎた」という、作品のメッセージがカッコ良い。
    作中で出てくる、テレビ番組のディレクターも良いね。

  • 漫画喫茶で読みました。

    なんか「作者の性格を知ってぐんにょりした漫画」みたいな話題で名前が出てたような気がするんだけど、そんなのどうでも良い。
    今回も面白かった。
    なんか青臭さも感じるんだけど、そちら側に立ちたいって気持にもなるという。
    水崎氏の「わざわざ血の話をしてることがレベル低すぎて恥ずかしくなってきた」ってのが最高に好き。

    さかきソワンデの過去エピソードから、
    テレビ局の取材、
    流血表現に対する教師陣との対立、
    『そのマチェットを強く握れ!』上映、
    次は賞金で学園を舞台としたアニメを制作したい、
    まで。

    学園を舞台にアニメを、は浅草氏が1巻の最初に言っていたこと。
    どんどん原点に戻っていく。

    さかきソワンデの師匠は、まぁ、そういう流れだろうなとは思った。
    社会に出たら流されちゃうっていうね。
    世の中にどんだけの大人がいると思ってるんだ。
    師匠がバカにした大人の中に、若い頃に師匠のような考えをしてたヤツがいないといつから錯覚していた?
    結局のところ、何故に大人が大人なのかは実際に大人になってみないと分からない。
    金森まぐなって金森さんと何か関係があるんだろうか?
    覚えてないだけで前にも登場してたんだろうか?

    無意味に過激なシーンは不要だけど必要ならば描くべきだと思うんだよね。
    と思ってたら、浅草氏はもうちょっと先のことを考えてた。
    すげぇ。
    審査員にとっては不要だと思える描写なんだから、だったら必要と思わせる描写をすれば良い!なんて発想はなかなか出てこないよ。
    (自分としてはアレで血の描写が必要だとはあまり感じられなかったのだけれど。)
    これって『エスパー魔美』の例の有名なシーンにも通じるところがあるよね。
    知識として知っていても難しい。
    あと、ただしエッチなシーンは無意味にあっても良いものとす。

    世間知らずと言われた教師の反論が「自分は国語教師だ」て。
    むしろ世間知らずの代表みてぇなものじゃねぇか。
    そもそも義務教育時代から学校に閉じ籠っている教師な時点で世間知らずなのに、よりにもよって国語教師て。
    作者すら否定するような作者の心情が正解となるような教科なのに。

    自主製作アニメ、先日観てきたんだけど、アレを一般人に評価してもらおうってのは難しいと思った。
    誤解無きように言っておくと、ちゃんとっていうかかなり面白かった。
    ・・・んだけど、普段からアニメを観ていない人の場合は、比較対象が猛烈に金を掛けたテレビアニメになっちゃうからね。
    そう考えると大変に厳しいと思う。
    この『そのマチェットを強く握れ!』はどのくらいの出来なんだろう?
    あと TNHTV って北海道テレビが何か関係してるのだろうか?

    最後の押田さん70歳は、この世界ってもしかしてアンチエイジング発達してるの!?と勘違いしちゃったよ。
    押田さんって審査員の爺さんじゃんか。
    単に気持ちが若返ってる表現だったのね。

    さて、『マチェット』の中に登場した日本地図は、あの世界だけの設定なのか、浅草氏たちが生きている世界を反映しているのか。
    ざっと見たところ、
     北海道の中央
     関東平野
     四国
     北朝鮮
    が消失しているけど、わざわざ舞台を身近な日本にしておいて全く現実感のない地図にはしないような気もするし。
    わりと最近に戦争があったっぽいことを考えると劇中の地図と同じ可能性が高い・・・いや、陸地が抉れるような戦争してたらヤバすぎるか。
    あるとすれば 地殻変動 → 環境変化による生活基盤の崩壊 → 戦争 な流れだろうか。
    陸地が抉れるといえば『ストライクウィッチーズ』の『スオムスいらんこ中隊』では世界地図から中国(韓国も?)が完全に消失してたのに、アニメでは健在だったんだよね。
    大人の事情なんだろうなぁって、ちょっとだけガッカリしたよ。

  • 読書記録2023.07

    #映像研には手を出すな!#8
    #大童澄瞳

    普段コミックの感想は投稿しないのだけれど、今回は別。創作者としての大童氏の魂に触れたから。
    クリエイターじゃない自分達も、学生時代はみんな熱かったよね。でも社会人として過ごすうちに熱を失った。
    だから、映像研に自分を重ねて、応援せずにはいられないんだ。

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読了

  • うわー面白!!!来年から社会人になるので社会に揉まれて荒んできたらまた読もう。
    300万はきっと、報酬とかではなく次のアニメ制作費に回されるだろうな。ジブリも次回作を作るために売れる作品を作るって敏夫さんが言ってた。

  • 表現の自由と規制、子どもと大人、理想と現実、…。いろんな二項対立が、映像研の熱量で溶けあって混ざり合う第8巻。血についてのフィードバックと、その解決に向かうアプローチには、普段の仕事のやり方を考えさせられました。

  • グッとくる言葉がいっぱい。
    カッコいい。

  • 好奇心との共生のかたち。

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著者プロフィール

漫画家。1993年、神奈川県生まれ。2016年、「映像研には手を出すな!」でデビュー。2020年にはシリーズ累計100万部を突破。その後、アニメ化・実写ドラマ化もされた。自宅の庭のビオトープづくりを熱心におこなっている。

「2023年 『自宅で湿地帯ビオトープ!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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