僕たちの失敗 (新潮文庫 い 2-24)

著者 :
  • 新潮社
3.68
  • (4)
  • (8)
  • (9)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 77
感想 : 8
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101015248

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • この本が、大分昔に書かれたということにまず驚きました。
    結婚に乗り気ではなく、相手に押しきられて結婚してしまった私には、すごく共感できました。
    子供を欲しくないのも正に一緒で、友人に言わせると、こんな私は即離婚すべきとのことですが、主人公の思いと一緒です。今度また言われたらこの本を勧めようと思います。

    ただ、主人公はちゃらんぽらんに見えて、強い人だと思います。子供ができたら、多くの夫が「正直面倒だな」と思っても、喜んで妻を称えて出産を心待ちにする方に流れると思うから。それで、実際に産まれて何だかんだで離婚してという人を多く目にしますけど。
    奥さんにも最初から、甘い期待を抱かせず、実際に子供の顔を見てかわいいと思っても初志貫徹で会わずに生きていける信念が、すごく立派です。

    私だったら、子供が出来たら世の中の楽な方に流れて、産んでしまうかもしれません。
    日頃から女性として少しおかしいのかもと思っていましたが、この本のお陰でこんな私でもいいんだと思えました。

  • 自分が理想とする、新しく、自由な生き方をどこまでも追求する男の話。
    社会は変わったのに、古い慣習に縛られた生き方を続けるのはおかしい、と正論らしい理由で、彼はどこまでも純粋な自由を守ろうとする。その結果、彼は3年間の契約結婚や、はじめから別居の結婚生活、あげく2夫2婦制にしようと知人に嫁をすすめる(自分も浮気するから)など、まあ滅茶苦茶なことまでやろうとする。自由を追求することは孤独だということを知っていてもなお、エゴを貫く主人公を、馬鹿な他人だと思うか、共感するかは読む人によって分かれるのでは。

  • 昭和37年発行
    カメラ工場で働く法学部出の僕は、まさ子と三年契約の結婚をするが…

石川達三の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
三浦 しをん
村上 春樹
三島由紀夫
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×