消人屋敷の殺人 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.10
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本棚登録 : 173
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101020518

作品紹介・あらすじ

明治初頭、日影一族の棟梁の隠居所だった武家屋敷が官憲に包囲されたが、一族は忽然と姿を消した。奇怪な伝承に彩られ、断崖絶壁の岬の突端に建つこの館を人は「消人屋敷」と呼ぶ。ここに隠遁する覆面作家を訪ねた女性編集者が失踪、三ヵ月後、謎の招待状で五人の関係者が集まった。嵐で巨大な密室となり、また不可解な人間消失が起こる。読者を挑発する本格ミステリ長篇、驚愕の結末!

感想・レビュー・書評

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  • よく出来たプロット。登場人物。トリック‼️
    面白かった。こういう本格推理は大好物です。

  • お勧め度:☆5個(満点10個)読み終えてちょっと「?」的な感じがした。というのも、途中までは何とか理解できたけど、ラスト近くで、何だか訳がわからなくなってしまった。私の読書力の低さなのか、急に登場人物がごちゃごちゃしてきて、生きているのか死んでいるのかまでわからなくなってくる。すごく複雑にこんがらがってしまって・・・。そこが作者の仕掛けなのかもしれないけど、私には理解不能でした。もう少しわかりやすければと思う。覆面作家と登場人物5人の関係が混乱して、ちょっと興ざめだった気がする。

  • 以下、ネタバレあります!(ぼかして書いているので、読んでいない人は何のことかわからないと思います。)










    初めて読んだ作家だったが、非常によくできた叙述トリックもの。二重の一人二役トリックと言えるだろうか。途中「あの人」「あの人」と連呼し始めた辺りで、ははーんそういうことかと仕掛けを全て見抜いた気になっていたが、文芸評論社の編集者が司だと思い込んでいたことがネックとなって事件の全体像は掴み損ねた。ここら辺、実にうまく仕掛けてあると思う。簡単に言えば「名乗る前だった」ということになるだろうか。
    ただ、叙述トリックが複雑なため、種明かしでもう少し説明して欲しくはあった。特に、一人称の問題が気になったのだが、その理由についてサラッとしか触れられていなかった。

  • 途中まではわかるのだが、エピローグからがよくわからなかった。
    推理小説としては、もったいないです。
    評価は高いのだが、私にはわからなかった。
    残念ですが…


    明治初頭、日影一族の棟梁の隠居所だった武家屋敷が官憲に包囲されたが、一族は忽然と姿を消した。奇怪な伝承に彩られ、断崖絶壁の岬の突端に建つこの館を人は「消人屋敷」と呼ぶ。ここに隠遁する覆面作家を訪ねた女性編集者が失踪、三ヵ月後、謎の招待状で五人の関係者が集まった。嵐で巨大な密室となり、また不可解な人間消失が起こる。読者を挑発する本格ミステリ長篇、驚愕の結末!(解説・村上貴史)

  • とっつきにくい始まり方だったり、日本家屋の蘊蓄みたいなものだったり、何かいろいろ挟まってくる中、途中でちょこちょこ感じる違和感。そりゃ感じるわ、というオチが待っていて大混乱したけど、こういうの大好きだしほぼ納得。一部だけ、そのフォローはいらんかな、というのもありつつ。深木章子2冊目だけど、もっと読んでいきたい。

  • 密室となった日蔭荘での出来事
    いろんなことが起こる様を淡々と読み進んだんですが中盤からなんか変な感じがしつつ
    あ、そういうことでしたかと
    もう定番のトリックでした
    がストーリーは楽しめました

  • 書店の館もの小説フェアにて購入。
    初めての作家さん。元ベテラン弁護士らしい。

    歴史的な武家屋敷に滞在する謎の覆面作家。
    失踪した家族が覆面作家と関わっていると調査を続けているうちに、武家屋敷への招待状が主人公に届く。 

    覆面作家ものといえば、まぁ間違いなく叙述トリックだよなと予測したが、視点転換の叙述で、途中から新しい一人称での記述が出てくるのはなんかフェアじゃないと感じた。解説にもあるように、終盤驚きの仕掛けがあるんだけど、そんな言うほどかなぁと感じてしまう。

    何より場面転換後の会話があまりにも不自然で気になった。5人、5人と連呼するが、人数がどう考えても合わなくて違和感が凄い。また、携帯が圏外との設定とはいえ、電話線が切られて、慌てふためく感じもなんか変。いやいや自然災害が起きとるやんけと。

    図書館で借りてたらまあ普通かなと思うだろうが、綾辻行人の人形館や黒猫館が☆3なら、それよりは低いかなと感じてしまった。辛めです。

  •  後半にかけて、ドキドキしながら読み進めることができた。途中混乱することもあったが、最後に全てが繋がった快感があった。とはいえ、幸田淳哉がトランスジェンダーであるというのはまさかのオチであった。

     

  • 「消人屋敷」と呼ばれる岬の古い武家屋敷。嵐の中で隔絶された屋敷で起こった殺人事件。
    女子大生はある日、本屋で小説家になりたいと家を出た兄の作品に似たものを見つける。
    それを機に連絡を取ろうとしたが、消息不明となっていた。
    一人称で語られる出来事は、いつしか過去の真相へと置き換わっていく。
    なんとなく肩透かしを食らった気分になったのは、探偵役が犯人と真相究明時に対峙しないからかもしれない。

  • 良く出来ているといえば出来ている。単純に読みにくいと言えば読みにくい。
    『どんどんページが進んでいく』では、なかったかなと。

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著者プロフィール

みき・あきこ1947年東京生まれ。東京大学法学部卒。元弁護士。60歳を機に執筆活動を開始、2010年に『鬼畜の家』で島田荘司選第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞。『衣更月家の一族』『螺旋の底』が第13回・第14回本格ミステリ大賞にノミネート、『ミネルヴァの報復』が日本推理作家協会賞にノミネートされるなど、注目の作家。他の著書に、『敗者の告白』『殺意の構図』『交換殺人はいかが? じいじと樹来とミステリー』『猫には推理がよく似合う』『消人屋敷の殺人』『ミネルヴァの報復』『消えた断章』『罠』など多数。

「2023年 『欺瞞の殺意』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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