文豪ナビ 三島由紀夫 (新潮文庫)

制作 : 新潮文庫 
  • 新潮社
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本棚登録 : 512
感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101050003

作品紹介・あらすじ

昭和元年、三島1歳。13歳、処女作発表。20歳、敗戦。そして昭和45年、45歳で衝撃的な自裁。まさに昭和という「時代」を駆け抜けた三島は、現在に到るまで世界中で数え切れない読者を魅了してやみません。徹底した美意識のもと、研ぎ澄まされたその文体をぜひ堪能して下さい。

感想・レビュー・書評

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  • 作家の素性を曖昧でしか知らないで作品を読んでいたが、三島に関しては、知っていて読んだほうが面白さが増幅するのではないか。

    「三島由紀夫おすすめコース」として、潮騒>真夏の死>金閣寺>(中略)>豊饒の海 四部作へと、三島作品がナビされている。

    ナビ通りに読み進めていけば、順繰りに解釈しやすく味わうことができるだろう。

    秀才の意外な一面、強烈すぎるナルシストっぷりが魅力的。

  • とてもわかりやすい三島由紀夫入門書。でも純文学耐性も求められて、その分読みごたえもあり。
    豊饒の海を4作目に選んで読み始めたのは早すぎだったと教えられたが、まあいいかな。
    要約が深くて助かる。

  • 久々に
    三島由紀夫読みたくなった!

    妙興寺ブックオフにて購入

  • 多種多様な三島由紀夫の著作のツボや楽しみ方を紹介したガイド本。

    代表作の要約は、小説の短い抜粋でありながら美しく鋭い文体に引き込まれる。

    難解なイメージがある三島由紀夫の著作だが、その作品世界は多彩で、人物としても多面的な魅力に溢れている。

  • こんな見方するのかと、もう一度三島作品を読み直したくなる。おもしろい。

  • 三島作品、やっぱりちょっと難解なのかなぁ。私がこの本を読んでると、長男が「高校の時に読んだ『美神』が本当の意味で理解できなかった。何が言いたかったのか、解説本みたいな物を読んでみたいなぁ。」と。作品と共に生き様にも興味深い。まずは潮騒からかなぁ。

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

  • 早わかり三島由紀夫。実は三島作品は読んだことがないので、新鮮な気持ちで読めた。濃い作家だよなぁ…。

  • 三島由紀夫の本に興味はあるけど読むとなるとこってりと重そうで躊躇する私にはぴったりな本だった。三島由紀夫の代表作のポイントだけを紹介。また小池真理子ら現代作家が三島由紀夫に対する印象、思いを書いている。このシリーズの太宰治も読んで見たい。

  • 「文豪ナビ 三島由紀夫」(2002.11)という本がありました。三島作品の紹介や作家たちの三島由紀夫への思いが綴られてます。小池真理子氏の「狂おしい精神」、島内景二氏の「評伝 三島由紀夫」が良かったです。同様のナビが三島由紀夫の他に、太宰治、芥川龍之介、谷崎潤一郎、夏目漱石、山本周五郎、川端康成について刊行されています。芥川龍之介についても読みたいと思っています。

  • <目次>
    超早分かり!三島作品ナビ
    10分で読む「要約」三島由紀夫     木原武一
     『仮面の告白』『金閣寺』『春の雪』
    声に出して読みたい三島由紀夫      齋藤孝
    熱烈ファンによる「思い入れ」エッセイ  小池真理子、花村萬月
    評伝 三島由紀夫            島内景二
    風景で読む三島
    三島由紀夫をより深くしるための二十冊

    読んでみたいと思った三島作品
    『仮面の告白』・・・ホモもの
    『愛の渇き』
    『豊饒の海』


    『仮面の告白』より
    その絵を見た刹那、私の全存在は或る異教的な歓喜に押しゆるがされ、私の血液は奔騰し、私の器官は憤怒の色をたたえた。この巨大な・張り裂けるばかりになった私の一部は、今までになく激しく私の行使を待っていた。私の手はしらずしらず、誰にも教えてられぬ動きをはじめた。私の内部から暗い輝かしいものの足早に攻め昇って来る気配が感じられた。と思う間に、それはめくるめく酩酊をを伴って迸った。

    花村萬月
    勃起あっせてしまってはエロ小説は失敗なのだよ、と三島の囁きも聞こえるほどであるが、文学の香気を纏った大衆エロ小説として<午後の曳航>は、女の子たちとやることはやっているにもかかわらず微妙に欲求不満気味の当時の私に巧みに作用した。

    島内景二
    三島は「現代のスサノオ」を何人も描いた。軍人だったり、政治青年だったり、漁師だったり、ヤクザだったりする。スサノオの神話は、姉のアマテラスへの禁じられた愛を貫こうとして、クライマックスに達する。しとやかで美しいアマテラスが、弟の過激な愛をあえて受け入れる「姉の強さ」を秘めている。やはり、男は女の掌の上で操られているだけなのだ。いや、強い女性に「何をしてもいいのよ」という許可をもらっているから、心おきなく暴れられるのだ。その後で、「いくら何でもやりすぎよ」と叱られるのを、ひそかに待望しながら。そして、「さあ疲れたでしょう。私の胸の中で眠りなさい」と許されるのを夢見ながら。
    2014.08.28 山形県立文学館で見つける。
    2014.09.10 読了

  • 大学1年生の時、課題図書として読まされた『潮騒』。
    その後、続けさまに『禁色(きんじき)』『仮面の告白』『金閣寺』と読んできた記憶があるのだけど、今読むと、なーんか文章がとっつきにくい気がしないでもないな……。
    私自身年をとってしまったからな……。また何年かすれば、学生の時のように読めるかもしれない。

  •  タイトルどおりの書。

     小池真理子、斎藤孝、花村萬月などが書く三島評が興味深い。

     正直、三島の自殺は記憶の埒外で、個人的な同時代史ではない。むしろ、歴史上の一齣である。
     それとは対極の評者の生々しい語りには、少々引いてしまう。

     三島の文体や構成、ドラマツルギーを議論する力量は全く持ち合わせないので、印象でしかないが、感情(激情と言ってよいかも)を理性の衣で包んだ猛烈な違和感を感じる文章だ。
     例えて言うなら、雪・氷の光でとても明るく照らされているのに、陽の光とは全く異質な怜悧・冷たさしか感じない文章のよう。

  • 三島由紀夫を気になり始め、購入。三島作品を要約したところで、よくはわかるまい、と思っていたが、抜き出された引用や、少し掲載された文章を読むだけで、ぐいぐいと引き込まれる。三島の言葉の力に圧倒される。けっして強い言葉ではなく、むしろ繊細な言葉なのだが、それを三島がうまい具合に羅列させることで、こんなにも惹きつける強い文章になるのか、と。ひさしぶりにすごい小説家と出会った。今まで、周りがなぜ三島三島というのかわからなかったが、読めばわかる、ということだったなあ。

  • 発売直後にシリーズで揃えつつ、
    なんとなく放っておいた三島の巻。
    恥ずかしながら、三島作品、一作しか読んでないのよねー。
    あとは、問題集で出てきた部分をかじるのみ。

    でも、最近、ちょっと気になってるのです。
    別の本を読んでた時もべた褒めされてましたし、
    変なところもいっぱいありますが、
    とにかく作品への評価が高い!
    こんなカリスマ性、普通は見られないですよ。

    せっかくなので、潮騒&金閣寺、読んでみようかしら。

  • 三島由紀夫

    写真が綺麗

  • 三島由紀夫の小説を読んだことがなかった。なんとなく、避けていた。でも、読んで見ようと思った。何から読もうかと書店で新潮文庫の三島由紀夫の所を探していたら、この本を見つけた。山口百恵と三浦友和の映画「潮騒」の原作が三島由紀夫だったとは知らなかった。とりあえず、「憂国」と「潮騒」を読んで、山口百恵と三浦友和の映画「潮騒」を見てみることにしよう。

  • 2

  • てっとり早く三島の概要が解る。彼の生き方には特別興味があったので別の本で読んでいるが、作品自体はよく知らなかった。映画のような壮大な映像が目に浮かぶような、美しい文章に惹かれる。201310

  • 三島由紀夫はナルシストだと思っているから、そんな単語が一度も出てこなかったことに驚いた。まぁ書かなくても察せるかもですが。

    連続して文豪ナビ読んで感じたことは、どっかしら歪んでないと傑作は生み出せないのかな、ってこと。
    三島由紀夫はプライドが高くて、競争してなくちゃ落ち着かなくて伝説になりたい。そんな感じの人なのかと思った。

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