武者小路実篤詩集 (新潮文庫)

制作 : 亀井 勝一郎 
  • 新潮社
3.74
  • (28)
  • (22)
  • (45)
  • (1)
  • (2)
本棚登録 : 304
感想 : 31
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101057125

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ある意味この一冊こそ、実篤の生の言葉が一番詰まっているのではないかと思える。穏やかながら、渇きにもにた「つくること」への探求/熱意が詰まっている。素朴で、土の匂いがして、手垢にまみれて、それでいて力強い詩作である。

  • 著者の代表詩117編を収録した詩集。
    シンプルな言葉で、繊細さとは真逆に位置する豪快で実直で力強い詩が多く、私の抱いていた「頑固おやじ」の印象そのままの詩集でした。

    しかし読めば読むほど豪快さの中にも背中を押されているような優しさを感じる瞬間もあり、読み終わる頃には背筋を伸ばして前を見据えたくなります。
    少し迷いがあるような時にはこの本で叱咤激励されるのがオススメです。

    ~memo~
    ・この道より 我を生かす道なし この道を歩く。
    ・進め、進め

  • 読んでいると詩が書きたくなってくる詩集である。平明な言葉で思いのままに書かれたような印象を残す一篇一篇に心惹かれ、作者と書かれた詩に愛着を抱いている。白樺派の作家たちに通ずる自我を何より大切にするという姿勢は僕をやはり勇気づけてくれる。この詩集でいえば自由奔放に書かれていること自体に、作者が抱く文学への伸び伸びとした気持ちを感じる。愛や未来ということばをこの人は自分のことばにしている。

  • 著者:武者小路実篤(1885-1976、 千代田区、小説家)
    編者:亀井勝一郎(1907-1966、函館市、文芸評論家)

  • 2017年11月19日に紹介されました!

  • 心がトゲトゲしている時に読みます。心がフラットになり、好きなことに打ち込めます。私はそういう風にこの詩集を使っています。

  • 進め、進めが一番好き。

    人ってこういうことを思って生きているんだ、自分を奮い立たせて生きているんだ、こうやって表現していいんだとわかって生きるのが少し楽になったように思う。
    勇気をもらった。

  • 力強い詩。

  • この詩集を読みながら、僕は終始「かわいさ」について考えていた。じぶんの情感や嗜好に適う用法とは違った、わたくし率純度100%の用法を。しかし訳あってここまでしか書けないけど、はて、この続きが陽の目をみることはあるかしら。そんなこと誰が知る。

  • 武者小路のいやな部分を見てしまった、読みながら老人のいやな匂いを嗅いだと思った。武者小路は詩集を墓まで持って行くべきだったと思う。人に読まれることばかりを気にして、せっかくの野菜の木訥さ、野性味が黴びて紙をよごしてしまっている。純粋さが道具になる悪い例をみた。

全31件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

東京・麹町生れ。子爵家の末子。1910(明治43)年、志賀直哉らと「白樺」を創刊、「文壇の天窓」を開け放ったと称された。1918(大正7)年、宮崎県で「新しき村」のユートピア運動を実践、『幸福者』『友情』『人間万歳』等を著す。昭和初期には『井原西鶴』はじめ伝記を多作、欧米歴遊を機に美術論を執筆、自らも画を描きはじめる。戦後、一時公職追放となるが、『真理先生』で復帰後は、悠々たる脱俗の境地を貫いた。1951(昭和26)年、文化勲章受章。

「2023年 『馬鹿一』 で使われていた紹介文から引用しています。」

武者小路実篤の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
武者小路実篤
三島由紀夫
三島由紀夫
武者小路実篤
フランツ・カフカ
安部公房
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×