武者小路実篤詩集 (新潮文庫)

制作 : 亀井 勝一郎 
  • 新潮社
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101057125

感想・レビュー・書評

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  • ある意味この一冊こそ、実篤の生の言葉が一番詰まっているのではないかと思える。穏やかながら、渇きにもにた「つくること」への探求/熱意が詰まっている。素朴で、土の匂いがして、手垢にまみれて、それでいて力強い詩作である。

  • 著者の代表詩117編を収録した詩集。
    シンプルな言葉で、繊細さとは真逆に位置する豪快で実直で力強い詩が多く、私の抱いていた「頑固おやじ」の印象そのままの詩集でした。

    しかし読めば読むほど豪快さの中にも背中を押されているような優しさを感じる瞬間もあり、読み終わる頃には背筋を伸ばして前を見据えたくなります。
    少し迷いがあるような時にはこの本で叱咤激励されるのがオススメです。

    ~memo~
    ・この道より 我を生かす道なし この道を歩く。
    ・進め、進め

  • 読んでいると詩が書きたくなってくる詩集である。平明な言葉で思いのままに書かれたような印象を残す一篇一篇に心惹かれ、作者と書かれた詩に愛着を抱いている。白樺派の作家たちに通ずる自我を何より大切にするという姿勢は僕をやはり勇気づけてくれる。この詩集でいえば自由奔放に書かれていること自体に、作者が抱く文学への伸び伸びとした気持ちを感じる。愛や未来ということばをこの人は自分のことばにしている。

  • 著者:武者小路実篤(1885-1976、 千代田区、小説家)
    編者:亀井勝一郎(1907-1966、函館市、文芸評論家)

  • 2017年11月19日に紹介されました!

  • 心がトゲトゲしている時に読みます。心がフラットになり、好きなことに打ち込めます。私はそういう風にこの詩集を使っています。

  • 進め、進めが一番好き。

    人ってこういうことを思って生きているんだ、自分を奮い立たせて生きているんだ、こうやって表現していいんだとわかって生きるのが少し楽になったように思う。
    勇気をもらった。

  • 力強い詩。

  • この詩集を読みながら、僕は終始「かわいさ」について考えていた。じぶんの情感や嗜好に適う用法とは違った、わたくし率純度100%の用法を。しかし訳あってここまでしか書けないけど、はて、この続きが陽の目をみることはあるかしら。そんなこと誰が知る。

  • 武者小路のいやな部分を見てしまった、読みながら老人のいやな匂いを嗅いだと思った。武者小路は詩集を墓まで持って行くべきだったと思う。人に読まれることばかりを気にして、せっかくの野菜の木訥さ、野性味が黴びて紙をよごしてしまっている。純粋さが道具になる悪い例をみた。

  • ただ恋して失恋してるばっかりじゃないんだなぁと見直しました。

    25歳からの作品が並んでて、若い頃は恋してたり光の見えない毎日への不安や苦悩がよく表れてる。
    偉大な人物になるための兆しなんてこれっぽっちも見えてやしないことに絶望してたり。
    作品の後半は人生賛歌。これまた良いですねぇ。

    好きな詩
    ・淋しい
    ・誕生日に際しての妄想
    ・進め、進め
    ・心のよろこび
    ・第五十回の誕生日の朝の感想
    ・一個の人間
    ・歓喜雀躍
    ・一筋の道を歩くなり

  • 成長が好き。

  • 詩って、なんか照れくさくて苦手です。
    武者小路実篤の詩は、詩っぽくないのが良い。
    かっこつけてなくて、自然で、シンプルで、力強い。
    詩はちょっとなぁ、って人におすすめな詩集です。

  • 印象的な言葉の多くに、気づけば付箋がいっぱい。今後もたまに読み返そう

  • 久しぶりに詩集を読みましたが、
    この作家さん、さすがです。
    他の作品で伺える、作者像そのままの心の持ち主だったか。
    と思ってしまうほど、ある意味日記的に素直に書かれている。
    そう、詩集というより、日記に近い為、
    比喩的な表現も少なく、しっかりと心に直に響いてくるイメージです。
    詩集を読むと誰もが、自分にも同じように思った時期があった。
    などと思われると思うが、現にあの武者小路実篤が、自分と同じ事を考えていた事もあったかと思うと、なんだかそれはうれしさが他の作者より高まってくるのはいけないことでしょうか?
    楽しく読ませて頂き、そして悩んだ時にもう一度読み返したい作品です。
    出来れば肌身離さず持っていたいと思えたので、★5つ

  • 大好きな人にプレゼントしてます。

  • 実篤さんの詩を読むと前向きになれます。

  • めちゃくちゃ敷居が高そうやけど、実際めっちゃ低い笑

    笑ってしまうようなかわいい詩から、男の生き様みたいなんまで幅広く、

    普段詩集に手ださん人でも読めたんでおすすめ。

  • 解説までもが良い。

    誰もが知っている言葉で、飾ったりせず、大げさに言うわけでなく、心を捉える言葉ばかり。
    詩というのはどこか格好つけで、キザったらしかったり、メルヘンのようであったり、そういうものだと思っていまいち好きじゃなかった。
    武者小路先生詩集なんてあるんだ〜、と本屋で見つけて数項めくって、読めそうと思い購入。
    こんなに大事な本になるとは思わなんだ。たくさんの詩を残した方なのですね。

    そう思ってた。と言うことと、そう言ってほしかった。ということばかりで、私にはしっくりきます。

  • ちょう気になる

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著者プロフィール

東京・麹町生れ。子爵家の末子。1910(明治43)年、志賀直哉らと「白樺」を創刊、「文壇の天窓」を開け放ったと称された。1918(大正7)年、宮崎県で「新しき村」のユートピア運動を実践、『幸福者』『友情』『人間万歳』等を著す。昭和初期には『井原西鶴』はじめ伝記を多作、欧米歴遊を機に美術論を執筆、自らも画を描きはじめる。戦後、一時公職追放となるが、『真理先生』で復帰後は、悠々たる脱俗の境地を貫いた。1951(昭和26)年、文化勲章受章。

「2023年 『馬鹿一』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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