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- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101113074
感想・レビュー・書評
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息が詰まりそうな感じ。閉塞感。
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著者の羞恥心的実存主義を胸に文学を創り上げるぞ、と言う決意が感じられる。
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厄介なデビュー作である。この時、著者は25才。学生運動真っ只中の60年代、観念的な左翼をからかう気持ちと賞金稼ぎの欲を動機に
パルタイ(=党)という小説をカフカ風な話でカミュの文体で書き上げてしまった。多少の倦怠と冷笑を交えて。
この小説に対して感受性は全く役に立たない、思考実験と文体の運動のみで構築されている。倉橋由美子はこの時点から既に、
日本の私小説を中心とした文学界とは遠い存在だった。
文壇から距離を置き、小説とは文体であるという姿勢を持った稀有な人であった。<<この画像は私の持っている「パルタイ」とは違うのだが>>