城の中の城 (新潮文庫 草 113-10)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (363ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101113104

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  • 1980年。桂子さんシリーズ。再読。ここらあたりから旧かなづかひの文体となる。
    山田信さんと結婚し、智子、貴を育てている桂子さん。片手間に翻訳?の仕事などしている。桂子さんのお父さん牧田圭介さんは出版社の社長だし。
    山田さんがキリスト教の洗礼を受けたことから戦争勃発。それって桂子さんにとっては離婚理由にもなりうることなのだ。結局、洗礼はなかったことになり、桂子さんは3人目の子供を授かるのだが。
    ちなみに耕一さんとまり子さん離婚。裕司さんと美津子さんも離婚(美津子さんが入信したから)。そして牧田圭介さんなくなり、山田さんが出版社に関わることになる。いずれは桂子さんも。
    付録がついてて、作者へのインタビューが載ってる。そのひとつに「上流階級を書いててハナにつくと言われるが、こんなの今どき中の上で上流なんてもんじゃない」と言っているところが笑えた。バブル前夜ぽい発言。

  • 文庫: 363ページ
    出版社: 新潮社 (1984/8/25)

  • 30歳、二児の母である美貌の人妻・桂子さんが、
    夫がいつの間にか勝手にカトリック信者になっていたことを知り、
    棄教か離婚かの二択を迫るのだけど――でも、あくまで優雅。
    本筋とは関係ないけど、一番笑ったのは
    桂子さんの長女・智子さん(六歳)による
    「古池や人が飛びみ土左衛門」……でした☆

  • 桂子さんシリーズ。
    結婚とキリスト教を嘲笑った一作。洗練された毒舌に酔いましょう。

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著者プロフィール

1935年高知県生まれ。大学在学中に『パルタイ』でデビュー、翌年女流文学賞を受賞。62年田村俊子賞、78年に 『アマノン国往還記』で泉鏡花文学賞を受賞。2005年6月逝去。

「2012年 『完本 酔郷譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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