われらの狂気を生き延びる道を教えよ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.50
  • (20)
  • (26)
  • (56)
  • (7)
  • (2)
本棚登録 : 484
感想 : 32
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101126098

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  大江健三郎さんの講演を聞いたことがあり、そこで初めて氏が障害者の息子さんを持つことを知った。

     講演では明快であったのになぜに作品はこんなにも難解なのか><

     大江 健三郎さんのこの著書と宮本輝さんの「流転の海 5部作」が僕の中の「父と子」の物語の双璧です。


    http://chatarow.seesaa.net/article/122421857.html

  • 三つの短篇と二つの中篇で構成された内容。この本を読み始めてから読み終えるまでに、間に8冊も違う本を読んでしまった。すごく読んでて苦痛になり、また疲労感を感じるほどパワーがある。完全に自分はパワー負けしたため、違う本(簡単に読める本)へと逃げ込んだ。飼育・死者の奢りも含めて大江氏の本はすごく陰鬱なイメージがあり、奇妙な設定を詳細に書かれた内容だと思う。

  • 今回も重かった…。もう自己欺瞞と障害を持った子供から逃げられません。
    考えて考えて、考え続けていることの副産物。

    10.06.20

  • きりきりと脳に響く狂気が詰まっている

  • 走り続けた先にあるものは何か?

    凶器の人間に生きる道は・・・・・

  • <目次>
    第一部 なぜ詩でなく小説を書くか、というプロローグと四つの詩のごときもの
    第二部 ぼ自身の詩のごときものを核とする三つの短編
     走れ、走り続けよ
     核時代の森の隠遁者
     生け贄男は必要か
    第三部 オーデンとブレイクの詩を核とする二つの中編
     狩猟で暮らしたわれらの先祖
     父よ、あなたはどこへ行くのか?
     a 裏
     b 表

  • 時代の疾走感を感じる、難解さは日本トップクラスの暗号小説群。
    「みずから我が涙をぬぐいたまう日」とセットでどうぞ。

  • 走れよ、走り続けよ!が好きです。後は何というかまあ、いつもどおり。というか。まあすべていつもどおりですが。しかし短編と長編でこれだけイメージが揺るがないというのも珍しいんじゃないかという気がしますよ。どうだか知りませんが。「食べ物をいかにもまずそうに描写する」のが上手ですよねー。コーラと排骨麺って絶対遠慮したい組み合わせだと思う。何か、こういうの上手ね。(意図してやってないとゆー可能性もあるが)作中で異常な程不味そうに描かれていたオックステイルスープは、大江健三郎本人の得意料理らしい。実際おいしいらしい。(大江健三郎にインタビューしたSwitch編集者の弁)

全32件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

大江健三郎(おおえけんざぶろう)
1935年1月、愛媛県喜多郡内子町(旧大瀬村)に生まれる。東京大学フランス文学科在学中の1957年に「奇妙な仕事」で東大五月祭賞を受賞する。さらに在学中の58年、当時最年少の23歳で「飼育」にて芥川賞、64年『個人的な体験』で新潮文学賞、67年『万延元年のフットボール』で谷崎賞、73年『洪水はわが魂におよび』で野間文芸賞、83年『「雨の木」(レイン・ツリー)を聴く女たち』で読売文学賞、『新しい人よ眼ざめよ』で大佛賞、84年「河馬に噛まれる」で川端賞、90年『人生の親戚』で伊藤整文学賞をそれぞれ受賞。94年には、「詩的な力によって想像的な世界を創りだした。そこでは人生と神話が渾然一体となり、現代の人間の窮状を描いて読者の心をかき乱すような情景が形作られている」という理由でノーベル文学賞を受賞した。

「2019年 『大江健三郎全小説 第13巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

大江健三郎の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×