不信のとき (新潮文庫 あ 5-9)

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  • Amazon.co.jp ・本 (593ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101132099

感想・レビュー・書評

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  • 昭和42年の日経新聞に掲載され、異常な反響を呼んだらしい。「人工授精」は当時の新しい話題だったのだろう。構成がしっかりしていて細部に神経が行き届いているので、長編だが一気に読めた。最後の子供の泣き声はまさに警告にしか聞こえない。

  • 有吉佐和子の作品は過去に2作読んだことあったが、今回もなかなかのボリュームと内容だった。


    大手企業で働く浅井は、結婚して10年以上経っているが子どもがいない。妻は妊活に力を入れているが、浅井のほうは外で飲み歩くほうに力を入れている。ある日、取引先で懇意にしている小柳と行った銀座のバーの女、マチ子と知り合う。マチ子は、妻とは違い優しく浅井の心を癒してくれた。マチ子との浮気がバレないようにしていた浅井だが、マチ子は浅井の子が欲しいと言い妊娠出産。その頃、もう望めないと思っていた浅井の妻も妊娠をし…


    女って怖いと思った。銀座の女が怖いのか妻という生き物が怖いのか…そして、どちらが本当のことを言っていて、どちらが嘘を言っているのか分からないのも怖い。
    だけど、そんな女にしたのは浅井という男のほうだし、責任とるのも男だしね。


    それにしても、浅井という男は最低だなぁ。一緒に行動していた小柳老人にも天罰が下ったし。女を馬鹿にしてると痛い目にあうぞってことかもな。
    今、不倫やらなんやらが流行ってるから、これ映像化したら面白いかもなと思った。ちょっと見てみたいかも。


    2018.5.13 読了

  • 2008.10.06

  • ドラマも始まったことだしつい読んでみました。で、感想ですが。野次馬気分で読むには超おもしろい。でもかなり男目線の私としては超怖かったデス。いやマジで。ドラマのほうがまだかわいげがあるかも。

  • 7月からドラマ化される原作本。浅井(石黒賢)とその妻道子(米倉涼子)、愛人マチ子(松下由樹)をとりまく愛憎劇。夜の遊びに詳しい小柳老人に石田純一。キャストを知りつつ読みましたが、私の頭の中では米倉と松下が逆になってました。ドラマに期待。浅井はとにかく最低、マチ子も最初は遠慮深いのかと思いきや、最後は・・・。どうしようもない男にイライラするけど最後はスカッとします。遊びで不倫なんかに手を出すと痛い目にあうよ、ってな話。既婚者男は読むべし。(2006/06/19)

  • 浮気とか不倫とかその結末が、愛人の出産後の「匂い」に集約されていて…。怖いですね、女って。

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著者プロフィール

昭和6年、和歌山市生まれ。東京女子短期大学英文科卒。昭和31年『地唄』で芥川賞候補となり、文壇デビュー。以降、『紀ノ川』『華岡青洲の妻』『恍惚の人』『複合汚染』など話題作を発表し続けた。昭和59年没。

「2023年 『挿絵の女 単行本未収録作品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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