- Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101134000
作品紹介・あらすじ
直木賞に推されて、これを蹴ってしまった無冠の実力派は、"曲軒"とあだ名された頑固なへそまがり。筆は多彩で、歴史時代小説だけでなく、警察小説もあれば医事小説もある。書かれるのは、懸命に生きる普通の人びと。舞台は様々なれど、人生の喜怒哀楽がたっぷり詰まっています。
感想・レビュー・書評
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今でも新刊で数多く入手できる曲軒山本周五郎のナビゲーション。各作家の文豪への敬愛が強く感じられる。
齋藤孝氏の「声に出して読みたい山本周五郎」が絶品。本書で紹介される作品はほとんど読んだことがあったものの、文体の魅力は新発見だった。
コラムから評伝までコンパクトでバランスが良い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
10分で読むという要約の章だけが邪魔。
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山本周五郎の小説は、10代の頃、さぶなど読んでいた。さぶは今だに当時感動した事を覚えている。このナビでは、山本周五郎の小説の読み方を山本ファンが書き下ろしていて、面白い。次は、山本周五郎の扉を開けてみたい。
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山本周五郎の作品の登場人物たちは、皆人情味にあふれてる。直木賞を辞退した唯一の作家だそうです。201412
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捻くれもんだということはよくわかりました。捻くれてたのは信念であり、自己防衛の方策だったのかもしれないとも思った。
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山本周五郎はまだ短編しか読んだことがありません。「さぶ」は一ページ目から泣けるらしいので、まだ読まないでとって置きます。
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評伝、作品の要約。結構好き嫌いのあった人のようだ。12.12.8
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大学の図書館の廃棄で山本周五郎が沢山残っていたので、ごっそり貰ってきた。
女子大での人気はイマイチなよう。
歴史小説の類の知識が皆無であったが、とても分かりやすく、勉強になった。
山本周五郎は、歴史小説だけではなく、色んなものを書いているのね。
吉川英治や松本清張と同様の、小卒のたたき上げ作家か。
エリートとは違う、人情味あふれる名作がありそうだ。
『さぶ』から読んでみようと思う。 -
涙は明日を生きる力だ。人なきすればぐっすり眠れる。翌朝には社会生活に立ち向かう気力が溢れていることになろう。
人間の一生には晴れた日も嵐の日もあります。どんなに苦しい悲惨な状態もそのまま永久に続くということはありません。
人間は誰でも一生に一度は花咲く時期を持つ。
人間生きているうちは終わりということはないんだな。
山本は学歴はない。権力が嫌い。でも学問の権威に噛み付くこともない。人生という学校で勉強したたたき上げの作家。 -
山本周五郎の作品紹介・解説。周五郎の性格を浮き彫りにするエピソードなども載っていて、興味深い。頑固でへそ曲がり、「曲軒」とあだ名され、自身も気に入っていたふしがあるという話だが、実に素直な性格の持ち主だったのではないかと思う。どの作品にも、素直さ、純粋さというか、純情な性質が見て取れる。だから、周五郎の作品は泣けるのだ。