- Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101143026
感想・レビュー・書評
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一番好きなのは「鳥獣虫魚」。
「なにを見ても石膏色に見える」
というほどに重たく沈みきった心の主人公と
似顔絵描きの女の関わり合いを描く。
淡々としているのだけれど、読んでいると、
どこか橙色のあかりがぼうっと灯るような
そんな感覚になるから不思議。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
090404(a 090518)
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官能小説すれすれ……。
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未読
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「鳥獣虫魚」「寝台の舟」「風景の中の関係」、青い花」、「紫陽花」など、初期の傑作短編13編を集めた作品集。
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13話の短編集です。どれも不思議なストーリーで、中にはついていけなくて、置き去りにされてしまうものもありました。一番不思議でないのが、1話の「娼婦の部屋」。吉行さんの本にはよく娼婦が出てきますが、雑誌記者の「私」が娼婦の秋子のもとへ通う話。その秋子は何度も娼家を出て、素人になり、そしてまた舞い戻り・・・、そしてまた・・・。「私」は、それを多少の感情のブレを持ちながらも淡々と語ります。「手毬」「出口」「紫陽花」「花束」も不思議で、どう考えていいのか分からない所もあるのですが、この4つは、わりと好きです。他のストーリーもよく分からないと思いつつ、読み進まされてしまう不思議さ。それも、少し猥雑で隠微な余韻がある不思議さ。怪しい魅力をもった男性について行っているような、そんな本です。
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どの短編だったか 雪国の宿の女たちが入浴しているシーン あと、自伝的な作品の 病床の少年 どれも淳之介臭が濃くて好き
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同じく対談集から、著者の原点を知りたくなって読んだ小説。