朱鷺の墓 上 (新潮文庫 い 15-13)

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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101147130

感想・レビュー・書評

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  • 生きるヒントは読んだことある気がするのだけど、五木寛之さんの長編を読んだのは初めてでした。
    読み始めて割とすぐ、これは何かに連載されていたものだなと気づきました。章立てが等間隔で、起承転結と言うか起伏も割と等間隔でやってくる小説だから。読売とかの新聞小説だろうなと予想していました。

    そしたら、「婦人画報」に連載されていた小説なのですね。あんなきれいな雑誌に、こんなしっかりした読みごたえある小説が連載されていたというのも意外です。この小説はまさに大河ロマンというようなスケールを感じたのですが、いかがでしょうか。

    ちょうど最近新婚の男友だちから、新妻は年下でかわいいのだけど、知的好奇心とかが物足りないという相談を受けました。その時に思い浮かんだのが染乃さん。もともとは地方都市の人気芸者だったけど、世界を巻き込んだ大きな荒波にのまれる中で、すっかり知的で国際的な女性になったという。

    男友だちには、この小説を勧めてみようかと思っています。無垢なだけだった女の子が、知的な大人な淑女になっていく様子を感じてほしいから。もちろん、戦争の荒波にもまれるという経験はなかなかできることではないし、しない方がいいに決まっているけど。

  • 愛を貫いた女の波乱万丈な人生。様々な困難に遭いながらもお互いを思い合う2人に心を打たれました。五木作品を初めて読みましたが、一気に虜になりました。もっと五木作品が読みたい!

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著者プロフィール

1932年、福岡県生まれ。作家。生後まもなく朝鮮半島に渡り幼少期を送る。戦後、北朝鮮平壌より引き揚げる。52年に上京し、早稲田大学文学部ロシア文学科入学。57年中退後、編集者、作詞家、ルポライターなどを経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門筑豊篇』ほかで吉川英治文学賞、2010年『親鸞』で毎日出版文化賞特別賞受賞。ほかの代表作に『風の王国』『大河の一滴』『蓮如』『百寺巡礼』『生きるヒント』『折れない言葉』などがある。2022年より日本藝術院会員。

「2023年 『新・地図のない旅 Ⅱ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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