- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101153551
感想・レビュー・書評
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読書録「面白南極料理人 名人誕生」4
著者 西村淳
出版 新潮社
p96より引用
“「でもさー、東大・京大って言ってもさ、
あいつは自分の研究室で床に段ボールをしい
て寝ているし、今回観測隊に参加したから良
いけれど普段は無色の奴だっているし、何だ
か変な奴多いよ」”
目次より抜粋引用
“観測隊員になった……
出航した……
到着した……
越冬が始まった……”
二度の南極観測隊に参加した著者による、
南極観測に関わる日々や出来事を記したエッ
セイ集。文庫書き下ろし。
第三十次南極観測隊に参加するに至る経緯
から前任者たちとの交代時の別れまで、ユー
モアあふれる書かれ方をしています。
上記の引用は、観測隊内の高学歴者の比率
とその実像についての著者の同僚の台詞。
国の最高学府を卒業していても、無職の人が
いるということに、世の中の不思議さを感じ
ざるを得ません。
著者の過去作と比べると、レシピは殆ど載っ
ておらず、人同士の逸話を中心に描かれてい
るように思います。
昭和基地でだけ発行されていた新聞が載せら
れていて、よりリアルな観測隊の様子を見て
取れるのではないでしょうか。
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買い間違いだ。。。
こういうのは椎名誠をたくさん読んだからもうお腹いっぱい。 -
前作を面白く読んだはずなんだけど
今の自分は受け入れがダメだったです
ドキュメンタリー風なら良かったのかな
今回は人物に焦点があってるから南極でなくてもいいような所も(^^;; -
筆者が南極観測隊に参加するまでの経緯と、昭和基地での騒々しくも厳しい日々。基地内の新聞記事が掲載されているので、当時の空気が如実に感じられる。
時系列が前後するし、口語ばかりなのでちょっと読みづらい部分もあるが、それも含めてこその当事者の記憶である。 -
2018/03/30 18:59:32
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『面白南極料理人』の著者西村淳さんが初めて第30次南極観測隊に参加した時の回顧録。トラックのドアが強風でもぎ取られ吹き飛ぶような厳しい環境の中であるもかかわらず、観測隊のみなさんとのワイワイがやがやとした日常の生活感あふれる記録が楽しくて、うっかり南極生活って楽しそうと思えてしまいそうでした。でもほんとに登場する観測隊の方々がみな濃いキャラクターをもっていて、コメディタッチでした。隊員の一人が女装してバレンタインに手作りチョコを全員に配るエピソードなど笑えました。厳しい環境のなかで一年以上日本を離れ家族とも離れているからこそ、時にはばか騒ぎするなどいろいろ工夫して南極観測隊としての日々を明るく乗りこえて行かれたんでしょうね。越冬期になる前に終わってしまって、あれ?と思いましたが、夏の記録だけでも面白かったです。ワープロや手書きで書かれたほぼ日刊新聞南極新聞も時代を偲ばせて良かったです。
男の人達だけの極地体験なかなかディープでした。 -
20180124読了
「面白南極料理人」の補完という感じ。時系列がごっちゃになっていて、第~次だの夏隊だのがもう区別つかない。記憶のなかから思い出すままに書いたのだろう。隊の中で発行されていた手書きの新聞(情報誌?)が当時のその場の雰囲気を伝えるおもしろい資料だった。
20171215蔵書 -
"南極料理人" よりも後に出版された本だが、書かれている内容は時系列的には逆の内容。
"書き慣れた" 感が、冗談の悪ノリ?という形で磨きがかかっており、好みが分かれそう(個人的には冒頭の数ページで結構辛くなった...)。
内容的には、言うまでも無く普通の日常では経験できない様々な極限状態における、人間たち(野郎ども)の生態が生々しくも可笑しい。 面白いとは思う。
偶然の要素はあるにしても、志願して、選ばれた(選ばれるべき必然性のある)スタッフでありながら、「こんなんなんだ...」というギャップで楽しませる。
プロのプロたる部分には触れていない。あくまで、筆者の趣旨は"楽しく読ませる"ことにあるようだ。 -
著者である南極料理人・西村淳氏の、初めての越冬経験の一部を描いたエッセイ。
後半には昭和基地で発行されていた日刊新聞が載っていて、越冬生活の空気が伝わる。
昭和基地にやってきたアデリーペンギンの写真も載っていて、かわいかった。いいなぁ。