赤い月〈下〉 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101154275

感想・レビュー・書評

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  • 敗戦後の満州国での日本人の過酷な暮らしと波子を中心とした男と女の愛憎劇。

  • 満州について知りたくて史料として購入。
    引き揚げ時の過酷な描写は、買ってまで読んだ価値がありました。
    ですが全体的に説明口調で、本の世界や人物にのめりこめませんでした。
    作家になりたてのころに描かれたのでしょうか。

    自分の読むジャンルが偏ってるかもだけど、戦時の母親ってどうしてこう、男に目がない肉食獣として描かれるんですかね?
    貞淑で夫や子供思いの女性は、あの時代を生き抜けなかったと?
    波子さえいなければ、氷室やエレナだってもっとましな結末を迎えたろうに…。
    子供二人を日本に連れ帰ったことは立派だけど、いつまでも男にちやほやされたいこの母親には、胸が悪くなる嫌悪感を抱きました。

  • 06.3.16

  • 母は強し。

    生きるために誰か(男)を愛する。
    波子さんをちょっと理解できないところもあったけど、歳とれば分かるようになるかなぁ?

    国民は戦争の被害者だと思っていたけど、愛国心という言葉に惑わされた国民も加害者だと気づかされてちょっとショックだった。

    他のなかにし礼の作品に興味が湧きました。

  • (上)に引き続き読んでみた。
    おじいちゃんにこの本の話をしたところ、今まで知らなかった事実が判明。
    戦争の時におじいちゃんも満州に兵隊として行っていたそうな。し、知らなかった・・・
    050706

  • これに似た感じを、タイトルは失念したが、五木寛之氏の小説に見たことがある。日露戦争で捕虜になったロシア人男性と恋に落ちた女性の生き様を描いた作品だ。
    共通しているのは、他の男にも愛され、しっかりとその存在を認められ、時代に流されているようで、しなやかに折れずに芯を持っている女性、というところだろうか。好感も反感も織り交ぜて、そういう女性こそが、本当に強い女性として生き抜いていくのだろう。

  • 映画「ラストエンペラー」を観てからですが、満州国の話をよく読みます。
    月並みなんだけど、あらためて「戦争を繰り返してはいけない」と思いました。

著者プロフィール

1938年旧満州牡丹江市生まれ。立教大学文学部卒業。2000年『長崎ぶらぶら節』で直木賞を受賞。著書に『兄弟』『赤い月』『天皇と日本国憲法』『がんに生きる』『夜の歌』『わが人生に悔いなし』等。

「2020年 『作詩の技法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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