イーストサイド・ワルツ (新潮文庫 こ 10-29)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101158297

作品紹介・あらすじ

隅田川から西に住むことがあるなんて、思ってもみなかった-。加奈は、そう言った。東京山の手育ちのが深川の地で初めて出会った彼女は、初恋の女性の面影を宿す生粋の下町娘だった。お互いにつよく惹かれあいながらも、彼女の周辺からはいくつもの謎がたちあらわれる。彼女はいったい何者なのか。二人を隔て、また結びつけもする隅田川の流れを背景に描く哀切な恋愛小説。

感想・レビュー・書評

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  • 古本屋で何となく買った本。もう30年も前に執筆された小説だけど、読みやすかった。

    東京人が東京(の各地域)に帰属意識をもっていた時代があったんだな...というのが一番の感想。

    内容としては大した事件性もなく、細々としたエピソードの積み重ねで、でもそんな中で主人公の心境は変化していって、そういうもんだよね...と共感した。主人公の年齢がかなり上なので、10〜20年後にもう一回読みたい。

  • メイン舞台は隅田川、物語の大きなキーになっている。

    登場人物は中年作家と若い女性、カナ

    カナは生粋の下町育ちの江戸っ子、彼女は作家の初恋の人に似ており、いつしか惹かれるようになっていく。

    しかし、彼女の周りにはいろいろ、2人の行く手を遮るかのようにいろいろな出来事が発生する。

    隅田川の情景と、その年代の下町や山の手の様子が多く描写されており、そこを想像しながら、一気に読ん
    だ作品。


    川が2人の距離の絶妙なバランスに一役買っているのだろう、描写が多々見られる。

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著者プロフィール

小林信彦 昭和7(1932)年、東京生れ。早稲田大学文学部英文科卒業。翻訳雑誌編集長から作家になる。昭和48(1973)年、「日本の喜劇人」で芸術選奨新人賞受賞。平成18(2006)年、「うらなり」で第54回菊池寛賞受賞。

「2019年 『大統領の密使/大統領の晩餐』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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