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- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101158297
作品紹介・あらすじ
隅田川から西に住むことがあるなんて、思ってもみなかった-。加奈は、そう言った。東京山の手育ちのが深川の地で初めて出会った彼女は、初恋の女性の面影を宿す生粋の下町娘だった。お互いにつよく惹かれあいながらも、彼女の周辺からはいくつもの謎がたちあらわれる。彼女はいったい何者なのか。二人を隔て、また結びつけもする隅田川の流れを背景に描く哀切な恋愛小説。
感想・レビュー・書評
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古本屋で何となく買った本。もう30年も前に執筆された小説だけど、読みやすかった。
東京人が東京(の各地域)に帰属意識をもっていた時代があったんだな...というのが一番の感想。
内容としては大した事件性もなく、細々としたエピソードの積み重ねで、でもそんな中で主人公の心境は変化していって、そういうもんだよね...と共感した。主人公の年齢がかなり上なので、10〜20年後にもう一回読みたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
メイン舞台は隅田川、物語の大きなキーになっている。
登場人物は中年作家と若い女性、カナ
カナは生粋の下町育ちの江戸っ子、彼女は作家の初恋の人に似ており、いつしか惹かれるようになっていく。
しかし、彼女の周りにはいろいろ、2人の行く手を遮るかのようにいろいろな出来事が発生する。
隅田川の情景と、その年代の下町や山の手の様子が多く描写されており、そこを想像しながら、一気に読ん
だ作品。
川が2人の距離の絶妙なバランスに一役買っているのだろう、描写が多々見られる。
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