- Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101171395
感想・レビュー・書評
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お爺ちゃんの日常の話
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一人暮らしの老人が徐々に若かりし日々の追想に囚われていき、現実と幻想の区別がつかなくなっていく様を主観的に描いている。もっと端的に言えば老人がボケていくのを主観で体験できる。
ある時点で突然にというのではなく、いつのまにか幻想が入り交じってくるのを主観的に書いているので、読んでいるこちらまで境界線があやふやになり、何が事実で何が妄想なのかわからなくなっていく。とても目新しい表現で興味深く読んだ。
が、読んでいて面白かったかというと、うーん。かなり微妙だったように思う。
とくに前半〜中盤の微に入り細を穿つような恐ろしいほど詳細な日常描写があまりにもどうでもいいことにまで言及してくるので辟易としてしまった。食事の具材を用意する場面で、どれだけの量の具材をどのように切ってどう調理したかとか描かれてもどうでもいいわ!と思ってしまう。これが後半に向けてのフリだというのはもちろん解るのだが、それが解っていてもなお読むのが辛かった。
ただ実験的な作品としてやりたいことをやりきっており、読んでいる最中は本当に自分が年老いたような気さえした。これを読めて良かったとは思う。 -
前置きが随分長いなぁ〜?と読んでいたら、気づけば中盤になり…。
ある老人の日常生活が非常に細かくかかれている。
特に焼き鳥を食べるシーンは細かすぎ(笑)
でも細かすぎる『日常』を追っていると思っていたのが、いつの間にか『非日常』というか実体があやふやなものになっていく感じ(・ω・;)(;・ω・)
本当にあれっ?!いつの間に?!って感じ。
あと擬音がすべて漢字というのも読んでいて楽しいですねー♪これにも意味が隠されているわけだが…w
個人的には犬丸がやってきて、鍋をつつく描写が面白かった!!!笑
味わい深いし、完成度の高い作品だと思うけど、この評価は私の好みにあわなかっただけ。
本の後ろのあらすじで抱いたイメージと、だいぶかけ離れたなぁって感じたのと、主人公と自分の年が離れすぎていたからかなぁ(;´д`)
そんなわけで☆2つはあくまで主観。
真剣に『老い』が怖くなってから読んだら、また違うと思う! -
めずらしく至って普通。
単調すぎたか?
それが狙いだった気はするけど。。。