真昼へ (新潮文庫 つ 15-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101201122

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  • 幼い息子を亡くした主人公の物語は、津島佑子の不幸な実体験が投影されていると読むのが、普通だろう。なぜあなたは死んだのか?という問いは次第に、なぜあなたは生まれてきたのか?という問いに反転していく。

    「あなたと出会うためのわたしの生だったのだから。このわたしを母親とする以外に、この世に姿を現すことのできなかったあなたなのだから。」

    この文章を、記憶しておきたいと思う。

  • 愛する息子の喪失。欠落した人生。その再生に働くしなやかで強靭な物語る力。

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著者プロフィール

津島 佑子(つしま・ゆうこ) 1947年、東京都生まれ。白百合女子大学卒業。78年「寵児」で第17回女流文学賞、83年「黙市」で第10回川端康成文学賞、87年『夜の光に追われて』で第38回読売文学賞、98年『火の山―山猿記』で第34回谷崎潤一郎賞、第51回野間文芸賞、2005年『ナラ・レポート』で第55回芸術選奨文部科学大臣賞、第15回紫式部文学賞、12年『黄金の夢の歌』で第53回毎日芸術賞を受賞。2016年2月18日、逝去。

「2018年 『笑いオオカミ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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