知的唯仏論: マンガから知の最前線まで-ブッダの思想を現代に問う (新潮文庫 み 57-1)
- 新潮社 (2015年11月28日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101203218
作品紹介・あらすじ
仏教とは「釈迦の説いた思想」であり即ち「唯仏論」である――。仏教を高く評価する非信者、呉智英。仏教徒を自認するが宗派には属さない、宮崎哲弥。わが国を代表するふたりの論客が縦横無尽に語り合う。宗教とマンガ。日本仏教の特質。そして、輪廻とは、神秘体験とは、“私”とは、愛とは? ありきたりな通俗書では満足できないあなたに贈る知的興奮に満ちたセッション!
感想・レビュー・書評
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☆5つを贈りたいが、読み手として完全に理解したとは言い難いので4つにとどめておく。
宮崎哲弥が対談の6割ぐらい話している。その博引旁証と読書量に圧倒される。
宮崎は「ブッダは前世も来世も認めていない」「悟りに際して神秘体験は無かった」という考えのようだが、いささか疑問を感じる。前者、輪廻から解脱したという偉業はどうなるのか。後者、脳内麻薬を自在に分泌することぐらいブッダなら出来たような気がする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
p.2015/12/1
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本来の仏教がいかに単独者向けであるか。
老病死など根本苦の解消に共同体意識や家族愛が毛ほどの役にも立たぬことをブッダは見切っていた。 -
文庫版で再読。前回は意外に軽い本だと思ったが今回は宮崎哲弥の考えが呉智英のおかげで分かりやすく提示されていて良い本だと思った。ニー仏の解説はちょっと遠慮してる?