広重ぶるう (新潮文庫 か 79-10)

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  • Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101209555

感想・レビュー・書評

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  • 阿部サダヲ!

    特集ドラマ『広重ぶるう』放送日決定のお知らせ - NHK
    https://www.nhk.jp/g/blog/q14m-3h425/?bnk20240215

    【書評】『広重ぶるう』 藍に魅せられた浮世絵師 - 産経ニュース(2022/7/3)
    https://www.sankei.com/article/20220703-B5C3CGZSB5NUXJW5VAN2FWKD6E/

    「広重ぶるう」書評 江戸を愛し、ひたむきに生きる|好書好日(2022.07.23)
    https://book.asahi.com/article/14676870

    梶よう子 『広重ぶるう』 | 新潮社
    https://www.shinchosha.co.jp/book/120955/
    (単行本)
    https://www.shinchosha.co.jp/book/336854/

  • 絵師として芽が出なかった歌川広重が
    「べろ藍」と出会い、江戸百景を描くまでを駆け抜けるように描いた作品
    本人の苦悩や想いがべらんめえ口調で語られながら進んでいく中で、たくさんの人が手をさしのべてくれることに
    広重の人柄や、描く風景画がどれだけ凄かったのかが伝わってくるようだった
    物語にふさわしいラストを向かえたときには
    青い空を見上げてこの空の色を広重は描きたかったのかもと思いを馳せた

  • ヒロシゲブルー。海外では知られてるのに日本人の自分はノーマークかね、おかたじけだよ 江戸時代を読むと1番心踊るし空想する。北斎の生き様は忠実に出ててあーやっぱそうかと頷いたけど、重さんはどうなんだろうか、火消しから忠実になぞっているが豪胆さと気の小ささとがしっくり来ないかなあー 加代や豊国を通して引き立ててる気がした 重さん掴みきれてないって事 朝風呂の重さん。それより弟子の陳平がお辰を嫁にして二代目で さらに虎吉がお辰と再婚するとかめちゃくちゃ気になったので。

  • 新版画の美術展へ行ったことがきっかけで版画をもっと知りたいと思い購入。「広重ぶるう」という題名も気に入った。
    絵師と版元の関係や絵師同士の交流も描かれており、江戸時代後期の町の風土や空気も感じ取ることが出来、より版画を理解することが出来た。物語りはイメージさせてくれるのが良い。
    歌川広重が携わった作品を是非見てみたい。

  • 描きたいんだ、江戸の空を、深くて艶やかなこの「藍色」で――。
    武家に生まれた歌川広重は絵師を志すが、人気を博していたのは葛飾北斎や歌川国貞だった。一方、広重の美人画や役者絵は、色気がない、似ていないと酷評ばかり。絵は売れず、金もなく、鳴かず飛ばずの貧乏暮らし。それでも、絵を描くしかないと切歯扼腕するなかで、広重が出会ったのは、舶来の高価な顔料「ベロ藍」だった……。『東海道五拾三次』や『名所江戸百景』を描き、ゴッホを魅了した〈日本の広重〉になるまでの、意地と涙の人生を描く傑作。新田次郎文学賞受賞作。

  • 広重が好きなので、思わず手に取ったけど、一気読み。
    名所は広重。なるほどこんな風に出来上がったのか。風景のそこかしこに登場するおじさんは、いい味だしてるから、人物画がダメとは、思えないけど。風景を描くための人なのだとしたら納得。
    また、広重の絵の見方が変わってくるかも。
    ドラマも楽しみ

  • 浮世絵師歌川広重の代表作 錦絵『名所江戸百景』の藍色、大好きな色合いです。また、構図も斬新かつ心を擽ります。何故こんな色彩、何故こんな視点、話を読む中で分かったように思われます。
    主人公含他、チャキチャキの江戸っ子の姿を垣間見るようで、映像としてもきっと面白いでしょう。今の東京とは異なる江戸の街を楽しめます。
    〜気になるセンテンス〜
    『歌川豊広(広重の師匠)の風景の描き方、色。何を見て、何を切り取り、何を見せるか。そうしたことが知らぬうちに身に沁み込んんでいたのだ。』
    『いいかえ、寅吉(広重の弟子)。花鳥風月が風流の喩えだっていうのを知ってるだけでも上出来だ。ただな、おれぁちょっと違う。風と雨は、画に動きを出し、月と雪は静けさを出すんだ。』
    以上、絵を描く上で大切に感じました。

  • 浮世絵の世界に浸かった 素敵な物語

  • 広重。火消同心。江戸ことばが秀逸でした。江戸の景色を守りたいという言葉には、勝海舟を彷彿とさせました。

    九州、東北、各地の離島、日本全国の名所絵が歌川広重の名前で残ってます。いろいろ読んでみたくなりました。

  • 浮世絵師歌川広重の人生を描いた作品。
    火消同心である安藤重右衛門は絵師歌川広重としての顔も持つ。だが肝心の絵はなかなか売れなかった。そんなままならない日々を送っていた重右衛門はある日絵の版元から東海道五拾三次を描いてみないかと誘われる。北斎の富嶽三十六景に触発された重右衛門はその誘いに乗って描くことにする。
    己の絵の才を疑わない姿は鼻持ちならないが、絵に打ち込む様子はやはりすごい。特に北斎の富嶽三十六景で目にした藍色に心を奪われるのはさすが。異国から来たそのベロ藍と呼ばれる色を広重ぶるうとして絵に使うようになるがすぐには売れないのが残念に思われる。
    少々長いけれどもそれを感じさせない力作。

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著者プロフィール

東京生まれ。フリーランスライターの傍ら小説執筆を開始、2005年「い草の花」で九州さが大衆文学賞を受賞。08年には『一朝の夢』で松本清張賞を受賞し、単行本デビューする。以後、時代小説の旗手として多くの読者の支持を得る。15年刊行の『ヨイ豊』で直木賞候補となり注目を集める。近著に『葵の月』『五弁の秋花』『北斎まんだら』など。

「2023年 『三年長屋』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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