ブラッディ・ファミリー (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 286
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101209722

作品紹介・あらすじ

女性刑事が命を絶った。彼女を死に追いつめたのは、伊豆倉陽一。問題を起こし続ける不良警官だ。そして、陽一の父、伊豆倉知憲は警察庁長官の座を約束されたエリートだった。愚直なまでに正義を貫く相馬美貴警視と、非合法な手段を辞さぬ“ドッグ・メーカー”黒滝誠治警部補。ふたりは監察として日本警察最大の禁忌に足を踏み入れてゆく。父と息子の血塗られた絆を描く、傑作警察小説。

感想・レビュー・書評

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  • 久々の深町。
    ドッグ・メーカーのシリーズ化か。
    今回も黒滝の機転と行動力と暴力が炸裂する。
    ちょっとスーパーマン的になっている。
    まあでも一気に安心して読ませる手腕はさすが。
    次の敵はどんな感じ?と期待させるシリーズになるか。

    作品紹介・あらすじ
    女性刑事が命を絶った。彼女を死に追いつめたのは、伊豆倉陽一。問題を起こし続ける不良警官だ。そして、陽一の父、伊豆倉知憲は警察庁長官の座を約束されたエリートだった。愚直なまでに正義を貫く相馬美貴警視と、非合法な手段を辞さぬ“ドッグ・メーカー”黒滝誠治警部補。ふたりは監察として日本警察最大の禁忌に足を踏み入れてゆく。父と息子の血塗られた絆を描く、傑作警察小説。

  • 観察の闇が深すぎて主人公の狂気が少し薄まったようにも感じますが、変わらずに面白いです。これは物語ですが、実際の警察内部がこんなに闇がないことを祈るわ。

  • 深町秋生『ブラッディ・ファミリー 警視庁人事一課監察係 黒滝誠治』新潮文庫。

    警察の身内でさえも飼い犬に仕立て上げるドッグ・メーカーと恐れられる黒滝誠治を主人公にしたハードな警察小説シリーズの第2弾。

    今回もまた警察組織の腐敗と対決することになる黒滝。最後の最後まで、読み応えがある作品だった。

    有能な若手女性刑事・波木愛純が飛び降り自殺する。警察は内務調査の結果、ただの自殺として処理する。

    しかし、警務部長の白幡一登から再調査の指示を受けた黒滝誠治が強引な方法で警察関係者が隠蔽していた波木の遺書を手に入れる。遺書によると波木は上司の伊豆倉陽一にクスリを盛られ、レイプされていたことが浮かび上がる。陽一の父親、伊豆倉知憲は警察庁長官の座を約束されたエリートだったのだ。

    黒滝は上司の相馬美貴と共に危険を省みずに正義のために警察組織に牙を剥く。

    警察に限らず組織というのは上に行けば行く程に権力が集中し、その権力を己れの本来の力だと勘違いするところから組織の腐敗は始まる。権力というのは下に命令するだけと勘違いし、自ら汗をかいて働くことを止め、責任を果たさないようになる。権力は肩書きのオマケに過ぎないのに、下に仕事を垂れ流すのが仕事と勘違いするのだ。日本社会ではよくある話。

    本体価格710円
    ★★★★★

  • いくら警察トップの息子だからといってここまでのポンコツ不良警官を庇うものなのかなと思わずにはいられなかったかとソトニとの駆け引きや白幡の妖怪じみた寝業師振りには唸ってしまった。十分に楽しめたけど、伊豆倉側の私兵が弱すぎて前回よりはスケールダウンしちゃったかな。

  • 警視庁人事一課監察係のアウトローな警部補とその上司の正義感の強い女性監察官が、警察庁次長の息子の不良警官とそれを取り巻く組織悪に対峙する。
    監察という部署を舞台としながらハードボイルドなキャラと展開という異色の警察小説で、なかなか面白かった。

  • シリーズ第2作。問題を起こし続ける不良警官伊豆倉陽一のせいで女性警官が命を絶った。しかし伊豆の父親は警察庁長官候補。周囲が動くに動けない状況に足を踏み入れたのは正義を貫く相馬美貴警視と手段を選ばないドッグ・メーカー黒滝誠治警部補だった…。白幡部長の存在感は半端ない。登場人物の個性と動きのある展開が次回への期待を持たせる。

  • 面白かった!
    ★4.5
    完璧そうでまだまだな美貴と、ドッグメーカー黒滝

    次はあるかな
    次が楽しみ

  • 主人公が普通の正義の味方という感じになってきた。ややもの足りない。

  • 前作に比べるとずいぶん小さくなってしまったなぁ、という印象が強くなった。緊迫感やスリル、暴力的な描写がどこか大人しくなってしまった。拍子外れだった。

  • 警視庁人事一課監察係・黒滝誠治シリーズ。

    「ドッグ・メーカー」の続編。シリーズ化されたら良いな、と思っていたので嬉しい。黒滝自身、えげつないところがあるけど、前作よりはまともな正義感が出てきてダークさよりもヒーロー感が増しているような。まぁ、相手が同情の欠片すら湧かないような連中だからかな。今作はとりあえず白幡の狸っぷりが圧倒的で、展開がどう転んでいくか最後まで予測がつかない。面白かったデス。

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著者プロフィール

1975年山形県生まれ。2004年『果てしなき渇き』で第3回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。同作は14年『渇き。』として映画化、話題となる。11年『アウトバーン』に始まる「八神瑛子」シリーズが40万部を突破。著書に『卑怯者の流儀』『探偵は女手ひとつ』など多数。

「2022年 『天国の修羅たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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