キッチン・ブルー (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101214818

感想・レビュー・書評

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  • ストレスで味覚障害になってしまう女性や、料理の味付けが苦手で悩む女性、食べる時には素が出ると聞いて、職場で本当のボスを探す男性など、「食」にまつわる「ブルー」な短編が6話。
    人前で食べる事ができない「会食不全症候群」という障害に悩まされている話は興味深かった。理解されにくい障害なので、誤解も多くて大変だと思う。
    最後の話はなんだか怖かった。取り憑かれた様に料理を振る舞い、ブログに載せるための写真撮影に必死な女性。その彼女に違う意味で胃袋を掴まれてしまった男性。最終的には、全話に出てくるバーテンのおじさんに救われたので良かった。

  • 人生の一部分と食事を重ねている短編集。どの作品もあっさりしている感じがする。
    食って大事だなぁと改めて感じる。

  • 帯は、
    ***
    「おいしい」って思えなくなったら、
    私たぶん、疲れてる。
    ついがんばってほしい人に
    読んでほしい一冊。
    ***

    食にまつわる短編集。
    ひとつまり、ふたつまり、みんなどこかで躓いて、
    一瞬ぐっと苦しくなるし、現状の打開まではいかなくても、ちゃんと読後は良い終わり方をしてくれます。

    味覚障害、料理が下手、人前では食事がとれない…登場人物たちは、いろんなものを抱えて、前に進んでます。

  • 20180917読了
    #食

  • 期待してなかったのだけど、どの話もとても良かった!

  • 「給食のおにいさん」シリーズの著者が描く、これまた料理や食事を題材にした短編集。どの作品も主人公に共感できるし、落ちにちょっぴりひねりが(スパイスが?)効いている作品が多くて面白いです。

    特に冒頭の「食えない女」は、タイトルが上手いしオチは秀逸だし、主人公の苦悩がよ〜く伝わってくるしで、のっけから強烈な“掴み”で読む意欲を強く刺激させられます。

    続く「七味さん」「さじかげん」は問題をどう解決するかが気になり、「味気ない人生」は306号室のDQNに悩まされる主人公に激しく同情。「ままごと」は由奈の行動の気味悪さがサイコホラーっぽく、でも結末はハートウォーミングなそれ。ラストの「キャバクラの台所」はミステリチックな展開に興味を惹かれまくりでした。

    次回作も料理を題材にしたものらしい(「バー極楽」)ので、文庫を待たず、単行本で買ってしまおうかな。

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著者プロフィール

東京生まれ。1996年、脚本家デビュー。1999年、テレビドラマ「入道雲は白 夏の空は青」で第16回ATP賞ドラマ部門最優秀賞を受賞。2013年、『給食のおにいさん』で小説家としてデビュー。同作はシリーズ化されている。他著に、『キッチン・ブルー』『イメコン』『バー極楽』など。

「2020年 『二人がいた食卓』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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