- Amazon.co.jp ・本 (557ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101250274
感想・レビュー・書評
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父親が4人なんて!!!
設定に惹かれて手にした一冊。
現実ではありえない関係だけど、個性溢れる4人の仲が良くて、会話が楽しい。彼らが息子を大切に想う気持ちと行動にじーんとくるものがあった。
個人的にはイケメンの葵が好き。
伏線回収が見事で、物語に、のめり込んでしまった。読後感も最高。
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2021(R3)6.5-6.19
高校生の主人公には、なぜか父親が4人いる。
4人が4人とも個性的で、性格もバラバラなのだが、主人公を愛する親心は人一倍。
肝心の母親は四股交際を平然とやってのけ、なおかつその4人と家庭を持っている。なのにケンカは起きず、4人が4人とも相手を尊重して仲良く暮らしている。
…という設定自体がぶっとんでいて面白い。
そんな家族を持つ主人公が、ちょっとした正義感のせいで災難に巻き込まれ、そこに4人の父親が絡んで物語が加速する。
よかったのは、自分の中で感じる「伊坂幸太郎らしさ」を久しぶりに感じて安心したこと。
それは、「それなりにまともな感覚を持つ主人公」と「常識からかけ離れた、ぶっ飛んだキャラ」の絡み合いがあったこと。
ちょっと…と思ったのは、「伏線」の扱い。
帯に『「えっ、これも伏線だったの?」と、すべてが繋がる技の冴え。」とあって、「あの急転直下、怒涛の終末とスカッとする読後感を味わえるのか」とワクワクして読み進め、その期待は裏切らなかった。
ただし、(自分自身が伊坂作品にたくさん触れて、ちょっと生意気になっているからだろうが)、数々の伏線が「伏線のための伏線」に感じてしまったところ。要は、数々の「伏線ストーリー」が唐突なものに感じたこと。本筋を進めていくのに必ずしも必要ではないストーリーが時々挟み込まれるが故に、「これって伏線じゃない?」と思えてしまった。
とはいえ、その「伏線の絡み方」はさすがに面白く、そんな展開だったのか!と納得させられる。
いずれにしても、「らしさ」をたっぷり味わえました。 -
またまた大好きな作品のひとつになりました。
由紀夫と4人の父親達や、多恵子、小宮山、鱒二との微妙に噛み合わない会話がなんとも伊坂幸太郎さんらしい。
父親達の言葉もなんだか胸に残る。
読む度に、ちりばめられた伏線というか、登場人物達がそれぞれの役割をしっかり果たして(どこか滑稽に)、最後にシュッと回収されていく様は素晴らしいなぁ、と思います。 -
伊坂幸太郎氏の初期作品のラストを飾るこの本。まだちょいちょい未読な著作がある。
昨今の著作を読んでいる記憶からか、あの部分はあの作品の風味に似てるなぁ、などと逆から感じられて楽しい読書体験となった。母一人、子一人、父四人という謎の家族構成からしてひきつけられる。その四人の父親がそれぞれ四者四様、個性的で特技もバラバラだけど、いざという時にはその個性がとても機能する時がある。
伊坂さんと言えば伏線回収。ちりばめられた伏線が収束していく様は、今思い出しても恍惚の表情になるほど。まだ未読の著作がある幸せを噛みしめる。 -
本当の父親が誰だかなんてどうでもいいことなのかな?と思った。
皆んなが、自分が父だと信じ、子供を大切に思う。
まさにファミリー。
私も自分の信じた道を進んでいきたいと思えました。 -
主人公の由紀夫には父親が4人いるという愉快な設定。
伊坂作品に共通する、全体に漂う奇妙な空気感は本作でも健在だった。なんとなくシュールで、でも面白い。
本作は少し長いので、自分の中で少しだれてしまったけど、スリルありサスペンスあり家族愛ありのいろいろな魅力の詰まったストーリーだった。
全然タイプの異なる父親が4人もいるのは面白そうだし楽しそう。クイズ番組の賞金で一家が何を買うのか気になるところ。 -
4人の父親、という設定が面白かった。
それぞれ個性が強い。
一夫多妻逆バージョン(未婚、子あり)
事件どう解決するかより、父親の発言が印象的だった。
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面白かった!やっぱり伊坂作品はその世界に夢中になる。
電車での長い移動時間に読むと、時を一瞬に感じる。
映像化が楽しみ。 -
4人の個性豊かなお父さん達と息子。事件に巻き込まれて最後は色々繋がる。4人のお父さんは大変そうだが羨ましいから欲しいとも思った。
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守ってくれる人が4倍。守りたい人は1人でも4倍。
四人の個性とユーモア、軽妙なテンポの会話がたまらないです♪
四人の個性とユーモア、軽妙なテンポの会話がたまらないです♪