花あらし (新潮文庫 あ 7-27)

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  • 新潮社
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (370ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101255279

感想・レビュー・書評

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  • 素敵な本だ。
    やはり阿刀田高らしくぞくっとする話が多く、好奇心が強くそそられるのだが、この本の表題にもなっている最後の『花あらし』で今までさんざん高くなった心拍数を 切なくも美しく鎮めてくれる。終わりのキレの良さに物足りなさを感じつつも少しずつ少しずつ人を思う気持ちが桜のきれいな薄ピンクとともに心に浮かび、何とも表現しがたい哀愁が漂う。素晴らしい短編集。

  • 美しい文章から紡がれる少しゾッとする短編。やっぱり表題作「花あらし」が最高の美しさ。ざぁっと花あらしが吹き荒れ涙が止まりませんでした。
    さすがの阿刀田高。

  • これも面白い

  • 新規購入ではなく、積読状態のもの。
    2010/7/17〜7/20

    阿刀田氏の短編集。「迷路」、「白い蟹」、「選抜テスト」、「暗い金魚鉢」、「予言の研究」、「第二の性」、「すきま風」、「明日の新聞」、「杳として」、「大心力」、「鰐皮とサングラス」、「花あらし」の計12編の氏特有のブラックかつエスプリに富んだ作品が並ぶ。個人的なお気に入りはロマノフ王朝の最後を題材にとった「白い蟹」、愛人ができ妻の死を願う主人公の悲哀をえがく「大心力」、死別した夫に想いをはせる「花あらし」の3編か。解説の黒井千次氏も「白い蟹」、「花あらし」をベスト1,2に挙げていた。だからどうってことは無いが、私の読み方もそう外れていないのだろう。

著者プロフィール

作家
1935年、東京生れ。早稲田大学文学部卒。国立国会図書館に勤務しながら執筆活動を続け、78年『冷蔵庫より愛をこめて』でデビュー。79年「来訪者」で日本推理作家協会賞、短編集『ナポレオン狂』で直木賞。95年『新トロイア物語』で吉川英治文学賞。日本ペンクラブ会長や文化庁文化審議会会長、山梨県立図書館長などを歴任。2018年、文化功労者。

「2019年 『私が作家になった理由』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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