グーグル革命の衝撃 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2009年8月28日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101283715

作品紹介・あらすじ

「人類による文字以来の革命的発明」とも言われる「コンピュータ検索」。アメリカの2人の学生が興したベンチャー企業は、10年を経て今最も注目される巨大企業となった。私たちの暮らしは、もはや「検索」抜きでは考えられない。世界で1日10億回、世界中のネットユーザーが、1日1回はグーグルの検索ボタンを押している。徹底した取材を基に、進化し続ける世界屈指の頭脳集団に迫った話題作。

グーグル革命の衝撃 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 読んだのは数年前、今では若干古いですが、「情報資源」ということを意識させてくれた一冊。
    あれから数年、世の中は情報をどう扱うのかに、焦点が移っているような。。

    • だいさん
      >情報をどう扱うのか

      どう作るかには関心があります。
      今の世の中、新しいもの(情報)はないじゃないですか。(真っ暗闇じゃないけれど)
      2013/09/07
    • ohsuiさん
      だい▽さん
      単体で見ると古びた情報も多いですが、それらを組み合わせてみることで、新しい価値が出てこないかなぁ、、ともやっと考えていたりします。
      2013/09/12
  • グーグルが提供する未来は、夢の世界なのだろうか?それとも、絶対的な監視社会なのだろうか?

    グーグルは「すべての情報」を探せるプラットフォームを創ろうとしている。「すべての情報」とは、人間が認知しうるすべての可能性だ。それを実現するために、天才集団が毎日技術革新を起こしているのである。その動機は実に明朗で、「人間社会をより良く(楽しく、便利に)すること」である。

    だが、グーグルがひとつの民間企業であることを忘れてはいけない。いかに公共的な理想を掲げようとも、その本質上、利益を上げないことには成立しないのだ。グーグルにとって最大の収入源は、広告費である。これを得るためにグーグルは、検索結果に脚色を加えたり、個人情報をチラ見したり、著作権法をめぐる法廷闘争を続けていたりしているのだ。

    更に重要な怖れは、その便利さそれ自体に対するものだ。『ネット・バカ』という本によると、インターネットの過剰利用によって、人間の脳ミソが悪い方向に変化してしまうらしい。つまり、脳が忍耐弱く、忘れっぽくなり、自分の頭で考えることができなくなってしまうとそうだ。これに似た批判が、本書にも登場する。これは果たして旧世代のやっかみに過ぎないのだろうか?それとも、われわれはグーグルの掌上で弄ばされるだけになってしまうのだろうか?

  • グーグルの立ち上がりや技術、それらが世界にもたらしている影響などを分かりやすくまとめてある。
    取材は2006年のNHKスペシャル時に行った情報が元になっているが、そこまで古さを感じさせることなく、よくまとまっていると思う。
    これを読めばグーグルの凄さと特に恐ろしさを感じることができる。

  • NHKの技術系の番組では、圧倒的な取材力を感じます。
    本書でも、素人では話をしてもらえない人々からの話が掲載されているので、
    読むだけでも参考になります。
    年月が経っても、いつの時点で、誰が、何をいっていたかという記録は有用です。

    チカイオハザマという日系アメリカ人が、当時googleにいたということでも役にたつことがあります。
    googleを訪問する機会があったときに、チカイオハザマさんいますか?という話がネタの一つになるからです。

    著作権問題をはじめ、負の部分も指摘しているのは好感が持てます。
    google礼賛ではないで、情報が集められるのはNHKだからだと思います。

    本書の情報をどういかすかは、自分の仕事だと思いました。

  • 文庫版が安く出てたので「Google誕生」と読み比べてみる意味で購入。
    Google誕生がドキュメンタリー風なのに対して、こっちは社説風な印象。

    読みながら「日本人的発想なのかな、これって」みたいな感じで、Googleを多角的に見る、というよりはむしろGoogleという題材をテーマに日本人とアメリカ人の考え方を見比べる事に。

    かかってる取材費が全然違いそうなので、あまり比較しちゃいけないのかもしれませんが、「Google誕生」の後だとちょっと弱く感じました。親世代に紹介するには、こっちのほうが分かり易く書かれてるかも。

  • googleというサービスを知らない人はほとんどいないと思うけど、「運営している会社は?」とか「検索の他にどんなことを?」と聞かれると、答えに窮することがあると思う。
    そこで、この本の登場である。
    NHKらしく綿密な取材ができてると思う。
    が、いかんせん発売日が2010年現在からだいぶさかのぼるので、内容に注意する必要がある(特にものすごく変化している業界なので)。

  • たった二人の大学生が民家のガレージで生み出した検索技術が、世界の構造を破壊しつつある。

    グーグル革命とは一体何なのか。
    その答えは人によって異なるだろう。
    グーグルによる「知」そして「情報」の革命が世界に与えた影響は計り知れない。

    グーグルのビジネスの主要部分を成すのは、情報検索技術の提供とそれに伴う広告ビジネスである。
    検索技術は今ではほとんど全ての人が当たり前のように日常的に利用している。
    しかしこの検索結果の表示位置を巡って、大きな問題が起きている。
    我々は当たり前のように、検索結果の一番上に表示されたリンクを、最も信頼できるものとして受け入れる傾向がある。
    しかしその状況故に、企業にとってはそのランキングの上位に表示されることが最も重要になり、様々な手を使ってランキングの上位に表示されるように戦略を練っているのだ。
    かつてグーグルは、検索ランキングの表示順番は、クローマーと呼ばれるウェブ探索機械によって集められた客観的情報をもとにして、厳密な数式とアルゴリズムでその検索結果を表出している、と語っていた。
    その一例として、グーグルのアルゴリズムの一つにそのページに貼られているリンク数をもとに表示順番を決めるというアルゴリズムがある。
    これは、リンク数とは人によって利用されている、つまり人にとって利用価値があることを示すものであり、リンク数とは選挙でいうところの票を表すという考えに基づいたものである。
    つまりグーグルは、インターネット上に民主主義をもたらしたのだ、という主張をしていた。

    しかし最近になって、その検索結果を巡って問題が起きている。
    なんと、ある人気ホームページがウェブの検索結果から突如消えたのである。
    これに驚いたホームページ管理者はグーグルにその理由を尋ねたところ、グーグルは消したという事実は認めたが、その理由については明かせないということであった。
    グーグルによると、コンピュータのみによる検索結果の表示には限界があるとして、ルールに反するホームページについては「人」の手によって検索結果から消去しているというのである。

    このことが、何を意味するのか。
    それは、グーグルによって全ての情報の価値が決められるということを意味する。
    企業にとって検索結果の上位にランキングされることが非常に重要な問題であればある程、グーグルが持つ絶大な権力はどんどん増していく。
    全ての情報をグーグルが握り、一般市民の検索ブラウザがグーグルに統一されればされるほど、グーグルの力は増していく。
    グーグルの検索結果に表示されない企業は、社会に存在していないも同然の状況が生まれる。
    検索結果に表示されるためには、グーグルに莫大な広告料を払わなければならない状況が生まれる。
    権力はグーグルに集中し、グーグルこそが情報の支配者になる。

    勿論、グーグル革命によってもたらされたのは負の側面ばかりではない。
    グーグルのアドセンスという広告ビジネスは、貧困地域の収入を爆発的に増大させている。
    インド北部のラジャスタン州の住民の平均年収は約800ドルであるが、そこに住むディーペッシュ・アガルワル氏の年収は今では1万ドルを超えるのである。
    しかもこれは必死で働いた結果としての収入ではない。
    彼は自分のホームページを毎日ちょっとずつ更新し、グーグルとアドセンス契約を結ぶだけで良いのだ。
    それだけで彼にはその地域の平均年収の10倍を超える収入が転がりこんでくるのだ。
    これはロングテールという原理に基づいたビジネスなのであるが、インターネットの発達によってもたらされたロングテールの実現は、世界中にあまねく富を再分配する仕組みを作り上げた。
    先進国においてはさほど大きくない収入も、発展途上国においては莫大な収入となる。
    インターネットによって国境はなくなり、先進国から発展途上国へ、富は自由に移動する。
    グーグルはその流れの先駆者として、重要な役割を果たしている。

    グーグル革命によって、この社会には正と負の両側面がもたらされた。
    我々にとって大事なのは、グーグル革命の到来をまるっきり拒絶することでもなければ、グーグルを無批判的に信奉し、グーグルを神として祀りあげることでもない。
    要は、グーグルをどう「使う」かである。
    民主主義において、権力を持つのは大衆であり、グーグルという一企業ではない。
    しかし大衆が衆愚化し、情報に踊らされるようであれば、権力は一点に集中する。
    全ての人は今一度、「情報とは何か」について深く考える必要がある。

  • 少し古い本ですが、文庫化にあたりきちんとアップデートされています。

    他のgoogle紹介本には無い視点や丹念な取材による事実が詳細に書かれており、大変読み応えのある本でした。

    最新の情報は別の本などに譲るとして、googleの歴史や考え方という観点において知りたい人は読むべき一冊であると思います。googleの全貌と共におすすめ。

  • どんどん便利になってゆく、インターネットの世界。しかし、その便利さの裏側で行われていることについて考えさせられる本でした。

  • 私にとっても衝撃を与えた作品。
    ぼやけていた検索サイトのビジネスモデルやリスクが、
    誰にでもわかる形で説明されている。
    読後、グーグルの検索履歴機能を使用し、改めて怖くなった。
    それでもグーグルを使わずにはもう生きていけない。

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