京都 恋と裏切りの嵯峨野 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101285139

作品紹介・あらすじ

「私は、彼を殺します」嵯峨野の尼寺でそう記し、姿を消した女=ゆみ。京都で休暇中の、十津川警部が見かけた彼女の横顔は美しく、寂しかった。女の哀しい殺意と十津川のとぎ澄まされた勘が交わるとき、事件は静かに幕を開ける-。竹林で死んでいた、ゆみの姿。次第に明らかになってゆく、新興宗教団体の狂気と闇。貴船、清水、祇園祭。古都をあざやかに描く、旅情豊かな長編推理小説。

感想・レビュー・書評

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  • 他の作品でよく多用されている読点が本書では控えめで、かなり読みやすかった。内容も推理小説として王道という感じで、展開が急に変わる事も無く、ケチをつける所が一切無い位に面白かった。

  • 2022/10/02 123読了

  • 西村京太郎は、京都ものをあまり書いていない。
    盟友の山村美紗が京都物を得意とするから、縄張りを侵さないためだったのかもしれない。

    京都 恋と裏切りの嵯峨野という標題を見て、山村美紗の書きかけの作品を完成させたのかなと思った。
    山村美紗とは取り決めがあり、先に亡くなった方の作品を、残った方が完成させるとのこと。

    西村京太郎が2作品を完成させて出しているらしい。
    標題を見たときに、本書がその作品かと思った。

    実際に中を読むと、十津川警部がでてくるので、西村京太郎の独自の作品であることがわかった。
    十津川警部が、京都府警に対する対応から、西村京太郎の山村美紗に対する対応がわかって面白かった。

    そうとう手を焼いたことが窺い知れる。
    最後の十津川警部の
    「ひと雨、欲しいな」という言葉は、
    解説の香山二三郎も書いているが、西村京太郎のつぶやき
    だということがわかる。

    事件は宗教問題で、西村京太郎の宗教事件への厳しい姿勢も窺い知れる。
    個人的な感想としては、婦人警官をおとりにするのはやめてほしいと思った。

  • 110129

  • 2006/11/13
    嵯峨野、一回行ってみたいと思った。

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著者プロフィール

一九三〇(昭和五)年、東京生れ。鉄道ミステリ、トラベルミステリの立役者で、二〇二二年に亡くなるまで六〇〇冊以上の書籍が刊行されている。オール讀物推理小説新人賞、江戸川乱歩賞、日本推理作家協会賞など、数多くの賞を受賞。

「2022年 『十津川警部と七枚の切符』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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