神田川 (新潮文庫 あ 11-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101298023

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  • 神田川を下流から上流まで歩いて取材した朝日新聞東京版の連載記事。40年前の姿を見事に残したタイムカプセル。

    昭和56年10月2日から12月19日まで朝日新聞の東京版に連載されたシリーズの単行本化。当時の神田川、近くに住んでいたので、毎年のように浸水する友人の家があったのを思い出す。

    神田川は隅田川に合流する台東区柳橋から再上流は吉祥寺の井の頭池の延長25.48m。担当記者2人はまず2日感かけて河口から水源まで歩くことから取材を開始したという。

    神田川というとどこを思い浮かべる人が多いのだろうか。水道橋、飯田橋。フォークソングの名曲歌にも早稲田、高田馬場界隈。淀橋、方南町。高井戸など。

    現在の川沿いの建物は川に背を向けているが、昭和も中盤までは汚穢船が出入りしていたという。新宿区の中井では染物。

    昭和50年代のこの頃、川は一番汚染されていた頃のようである。コンクリートで護岸を固められた川。昔の清流についての思い出を流域の多くの方々に取材している。

    たまたま図書館の郷土資料コーナーで見つけた一冊。こういった足で稼ぐ記者の記事というものの素晴らしさを久々に感じた一冊であった。今だからこそ貴重な記録であろう。

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