魂萌え!〔上〕 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.39
  • (49)
  • (118)
  • (236)
  • (30)
  • (7)
本棚登録 : 1316
感想 : 135
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101306339

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「あれっ?桐野作品?」って思うくらいにドロドロ感もグロさもない、、、。
    それくらい、軽い( ´艸`)

    突然、夫に先立たれるし、愛人が登場するし、息子が同居するって言い出すし、、、。
    世間知らずの専業主婦やった主人公がオロオロしたり意外と強かったり( ´艸`)
    なんとなく落ち着かへん感じやったけど、面白くってサクサク読めた♪

  • 敏子は自分の自分勝手さに気づかず、周りにひとにいらいらし通し。敏子の自分勝手さと言うのは、自分が思っていることを言えないくせに、周囲の人間に押して図るべし、と当然のように思っているところ。

  • 面白かった。夫の急逝により、平凡な主婦が、自分の人生を見つめ直し、定義していく、そんな話。上巻では、夫の死後、次々と起きる出来事に対する、主人公の心の動揺が身につまされる。妻として、娘として、嫁として、登場人物のそれぞれの心境、人物間の軋轢が、他人ごとと思えなかった。

  • 突然伴侶を失った専業主婦が戸惑い揺らぐ、その心情が伝わります。
    兎に角、息子や娘に惑わされずに、自分自身のこれからのために自立して欲しいと願いながら、後半へ。

  • 相変わらず読みやすい文章と世界観をすんなり共有できる構成力はすごい。
    内容は世間知らずのおばちゃんってか田舎のかあちゃんが普通の大人になるまでの成長期。桐野作品はドラッグとかヤクザとかドロドロした読み口のものから読んだから物足りない感じがする、と思ったけどそんな世界観が普通のおばちゃんの精神の中にもチラチラのぞくのが読んでて面白い。
    下巻でのかあちゃんの成長でカタルシスを感じるためには避けて通れないのかもだけど、ちょっと世間知らず過ぎるかあちゃんは、最初に人間を小さく見せて後半の成長を大きく見せようとする意図ってか今後の展開が分り易すぎてちょっと萎えた。
    しかし前半なだらだらな展開も文章力で一気に読める絶妙なバランス、ってことで評価がむずい。

  • 気分が落ちるわ。なんてタイミングでこんな本に出あってしまったんやろう
    。。全然状況とか違うけどさぁ、心理状態が落ちてるのに更に落ちるわ~
    なんてリアルな世界なんですか。リアルで怖すぎる。
    ホラーじゃないのに毎日が怖くなる。不安いっぱいになっちゃったやん

    ああ、下巻は救われるのかな。

  • なぜか中年のお母さん世代の主人公を応援したくなってしまいます。

  • 59歳にして未亡人になった専業主婦の話。というかまた典型的な「専業主婦」がでてきてウゲ~ってなります。
    なんていうのかな・・・自立してない?行動力がない?被害者意識が強い?
    とにかく自分の嫌いなタイプでう~じうじうじうじしてるんです。
    確かに旦那が突然死して、生き別れだった息子が家をのっとろうとしてきて、しかもだんなの浮気相手が殴りこんできたらテンパるとは思いますが、「むきっ~!」っと一発奮起してせめてガツンと「うるさいうるさいうるさい!!!」っと叫んでみてもいいのに・・・

    「私はどうすればいいの」「何をするのが正解なの?」・・・

    人生に正解なんてないっちゅーの。


    これだけ反感を引き出してくれるって言うのはある意味いい小説なんでしょうね(笑)

  • 両親の世代は何を考えているのだろうか。
    まずはそこから始まった上巻。
    予想よりも若く、生活も様々で、隠れた生活もある。
    年齢ってなんだろう。

  • なんか聞いたことあるな、と図書館で借りてみたけど自分の記憶と全然違う話だったからちょっと戸惑った。
    59歳の現実…?歳取りたくないな…下巻どうなるか気になる感じ。

  • ドラマを観てからだけに、
    主人公のイメージが高畑淳子。

    亭主が亡くなってから、徐々に徐々に変わっていって……。

  • 上下巻あります。
    結構一気に読んじゃったかも。
    桐野作品にしては、リアル過ぎというか、読み終わってちょーっと凹みました。
    夫が突然死んじゃうんですよ。
    主人公は残された主婦、59歳。
    高校時代からの女友達4人組とか、結婚してる子供と、いい年なのにまだ結婚してない娘とか。
    おやじサークルの男性陣とかね。
    リアル、リアル。

    女友達のうちのひとりが彼岸花みたいな問題児だったりね。
    そいつが「アルツじゃねーか?」みたいなことになってたりして。
    鬼マネの女友達はまだ更年期で悩んでるとか、ましてやアルツの疑いのありなんて人は出てないですけど、これからありそうな話しじゃないですか。
    そうなった時、友達としてどう接したらいいのかとか、ちょーっと考えちゃいました。

    老いることって、徐々にそうなって、自然に受け入れられるもんかと思ってたけど、そうじゃなさそうです。
    あー、怖い、怖い。

  • 下巻にて

  • おもしろい。「老人」ではないけど「若く」もない年代の女性が、人生を立て直していく様が小気味よかったです。
    でも、そもそもその歳までこんなに葛藤なく歳を取る女性っているのかなぁ。

  • 平凡なおばさんの話

  • まあまあ

  • ドロドロしているが、大して面白くなく。途中でGive up。

  • 暗い。。

    旦那にもだけど、何より息子にムカついた。こんな息子、マジ勘弁かも。酷過ぎる。

    浮気って、みんなしてるのかな。年とっても、みんな裏切るのかな。

  • おもしろい視点
    描き方、捉え方がうまい

    主人公の切実さ女性ならわかる

  • 人生って深いなあと思う本。

全135件中 41 - 60件を表示

著者プロフィール

1951年金沢市生まれ。1993年『顔に降りかかる雨』で「江戸川乱歩賞」、98年『OUT』で「日本推理作家協会賞」、99年『柔らかな頬』で「直木賞」、03年『グロテスク』で「泉鏡花文学賞」、04年『残虐記』で「柴田錬三郎賞」、05年『魂萌え!』で「婦人公論文芸賞」、08年『東京島』で「谷崎潤一郎賞」、09年『女神記』で「紫式部文学賞」、10年・11年『ナニカアル』で、「島清恋愛文学賞」「読売文学賞」をW受賞する。15年「紫綬褒章」を受章、21年「早稲田大学坪内逍遥大賞」を受賞。23年『燕は戻ってこない』で、「毎日芸術賞」「吉川英治文学賞」の2賞を受賞する。日本ペンクラブ会長を務める。

桐野夏生の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×