- Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101327327
感想・レビュー・書評
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ありえない状況設定。刃物男や幽霊なども登場するわりに、全然怖くない。平成のユーモア小説群の一つ。
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前作(危機一髪)を数年前に読んだのを思い出してこちらも読んでみました。
実は小学生の頃に昼ドラ版を見てました。
お姉ちゃんはたくましい。
弟も何気に賢い。
絶対に有り得ないと思いながらも嫌な気分にはならず、楽しく読めました。
お父さん、早く帰ってあげて欲しい。 -
赤川二郎という作家は、ミステリーを嗜む人間にとって、小学校の担任のような存在である。
何せ、赤川先生の著作は多い。代表作である三毛猫ホームズシリーズだけでさえ、長編短編合わせて51冊(しかもまだシリーズが続いているというのだから恐れ入る!)も存在する。
その上、その三毛猫ホームズでさえ、赤川先生の代表作の『一つ』に過ぎないのだ。
読みやすさと数の多さから、大抵の小中学校の図書室に著作が一冊は鎮座ましましている事間違いなし。赤川先生の作品で、ミステリーの面白さに目覚めた、なんて方も多いのではなかろうか。
かく言うワタクシも、姉の本棚で三毛猫ホームズに出会い、中学校の図書室にて、今作子子家庭シリーズの一作目『子子家庭は危機一髪』の主人公坂部律子、和哉姉弟と知り合った。
当時は律子とほぼ同年代だったために、彼女の奮闘に子供心に「すげえなあ」と思ったのを覚えている。何せまだ両親に上げ膳据え膳してもらっていた年である。いなくなった両親に変わって、小学生の身でありながら坂部家の大黒柱になるーーー…。なんとも、地味にぶっ飛んだ設定で荒唐無稽なんだが、面白いんだなあ、これが。
火の車の家計簿にヒイヒイ言いながらなんとかしていく律子を応援し、その彼女を支える親友香織に、いい奴だなあと感心し、そんな苦労ばかりの子子家庭を食い物にしようとするワルイ大人に、向こう脛蹴飛ばしてやりたいと憤ったり。
さっぱりした読後感に味を占め、目に付く赤川作品は片っ端から読んでいたように思う。『セーラー服と機関銃』『ふたり』『三毛猫ホームズシリーズ』『三姉妹探偵団』『ひまつぶしの殺人』。
そんな風にして赤川先生に本の面白さを教わった人間は、少し長じて読む本の幅が増えてくると、ちょっとばかし小生意気な事を言い出す。
「ワタクシ、いつまでも赤川作品だけで満足出来るような歳じゃありませんのヨ。もうちょっと難解かつ深遠な作品でなけりゃあ」
だいたい中学後半〜大学生あたりの連中がこういう事を言い出す。まあそれはよろしい。こんなのは『はしか』にかかるような物で、むしろ正常であると言えよう。そしてそんな期間を経て、律子や和哉よりむしろその両親の立場に近くなり、ふと書店で目に付いた赤川作品を手にとってみる。するとあらびっくり。これが、面白いのである。
冒頭の言葉を使えば、小学校の先生になるのは、実は高校教師になるよりも困難であるように、子供に面白いと思わせる事は、大人に面白いと思わせるのよりも、多分ずうっと難しいのだ。読み易い、は、子供じみた、とイコールではない。
かくして十年ぶりの再会を果たした坂部姉弟は、相変わらず日々の金策にヒイヒイ言っていたけれど、やっぱり元気で、明るくて、良い子のままだった。赤川作品の明快なテンポに浸りつつ、次はどの赤川作品を読もうか、なんて思いを馳せててみる。 -
【あらすじ】
両親が同時に家出をして「子子家庭」になってしまった坂部家の大黒柱は、小学六年生にして主婦役をつとめる律子。最大の問題は、とにかくお金がない! 年齢を偽って結婚式場で聖歌隊のアルバイトをしたり、何とか弟・和哉との生活を支える律子だったが、次から次へと騒動に巻き込まれてしまい……。二人の生活は、そして坂部家の運命はいかに? 大好評のライト・コメディ第2弾! -
『子子家庭』シリーズ第2弾!
さっくり読めるのでとっても良い感じ♪♪
ところでこれは第何弾まで出ているのかしら?? -
赤川次郎さんの作品で一番好きなお話かもしれません^^ 何だかこの二人の心境が人事のように思えないのですね。 そしてこの姉弟の優しさにとても感動してしまいます。 こんな心の優しい子供が増えれば良いのに…と願ってしまうのは悪い事ではないはずです…。
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深い事情により、どうしても展開が気になって、感情移入してしまう作品。
母は浮気して家出、父は多額の借金を抱え逃亡中。どちらにも理由を話せず、姉と弟だけで家庭を守っていく二人に、お金を渡してあげたい気持ちになってしまいます。 -
子子家庭の続編で危機一髪で終わりだと思っていたので見つけたときはすっごい嬉しかったvv
友人にも勧めると友人もハマってしまった…(らしい) -
子子家庭、第2弾。おとなの事情っていうのはいつになっても分かりたくないなあ、って思いました。