ワルのぽけっと (新潮文庫 は 8-15)

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  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101331157

感想・レビュー・書評

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  • 平成4年刊行の短編集(ただし、発表は昭和50~57年にかけて)。何とも牧歌的な、著者らしい少年少女と教師、家庭の物語である。ここで書かれているような情景は自分が小学生の時ですらなくなっており、昭和30年代からせいぜい40年半ば、オイルショックくらいまでの情景ではないかと推測するほど。いわゆる郊外・団地が原風景となっている我々の世代からみれば、ノスタルジィすら感じないのではないかと勘ぐってしまうくらいである。今の先生は著者の小説を読んで、そこで描写される子供たちにリアリティを感じるのか聞いてみたいところ。
    貧困という点で、現代との共通項を見出したとしても、家庭・子供の心性や置かれている社会との乖離がありすぎて、夢物語の感なしとしない。悲しいことではあるのだが…。

  • 小学生のとき親が持っていたのをこっそり読んだ。初めて灰谷先生で読んだ作品。

  • 5つの短編集
    ・強烈な印象を持たされたのが、チュウインガム一つ:この短編一つで、この本全部読んだと同じくらいの価値があるのでは。短編といっても殆ど「詩」デスガ。

  • 何度も泣かされました・・・。高校生や、現在の小学生とかの不良で、もっと残忍なのとかを見た人などからすると「生温い」と思われてしまうかも知れませんが、それでもこれは感動しました。
    「子供は嫌いだ」という灰谷さんの、優しい視点が伺えます。

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著者プロフィール

1974年に発表した『兎の眼』が大ベストセラーに。1979年、同作品で第一回路傍の石文学賞を受賞。生涯を通じて、子どもの可能性を信じた作品を生み出し続けた。代表作に『太陽の子』『天の瞳』シリーズなど。2006年没。

「2009年 『天の瞳 最終話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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