日曜日の夕刊 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (469ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101349145

感想・レビュー・書評

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  • 文庫本に12編も入っていたらこれはもうショートショートと言ってよいですね。恋人、父息子、父娘、母子、姉妹、夫婦、いじめ、先輩後輩。重松清氏の常套品目アラカルトといったところでしょうか。日常の些細な出来事を丁寧に積み重ねていく人間関係のありかたが丹念に綴られています。

    タネもシカケもなければ可もなく不可もない凡庸な雰囲気は否めませんが、安定感があり大変読みやすいので重松氏始めての方には入門編としておすすめです。「ナイフ」や「疾走」まで読んだ玄人には物足りないでしょう。

    読んだ時は確かに「チマ男とガサ子」「後藤を待ちながら」が気に入ったはずなのに、読み返してみるといまいち印象が薄い。確実に食べたのにぱっと思い出せない昨晩の夕食メニューみたいです。著者がが物語として切り取らなかったら確実に日々の生活に埋もれてしまったであろう小話たち。

    毎度重松氏が一つのテーマに対して複数の視点で語る技量には驚かされていましたが、「日曜日の夕刊」にはショートショートがぎっしりつまっているので特に著者の七変化カメレオンぶりが際立っていました。物語の当事者のはずの主人公はいつも息をひそめて目撃者になりすます。そして一番眺めのいいところから事の次第を観察し、人ごとのように淡々と読者に物語を報告する。ゴーストライターを大量にこなしたという著者らしいスタンスです。

  • 父が居て母が居て、子供が居て、というごくありふれた家庭で起こる様々な難問を少し前向きに捉えられるようになったという話の短編集。

    正直、もう、この手の本は飽きた。「ちょっと元気がでる心温まるストーリー」はもういいです。普通の幸せをちゃんとありがたいと思ってますって感じ。

  • 短編12話。家族、思春期、恋人。普通の人の悩み。

  • 良くも悪くも期待を裏切らない重松クオリティ。

    人間の嫌なところ、不安定なところを後味悪くなく楽しめましたー。
    こういうの、ダメな人もいるかもなー?
    ちゃんちゃん。

  •  ある雑誌でスーパー小学生なる女の子が「好きな作家は重松 清さん」と答えていたので、とりあえず。。。
    確かにほんわかした日常。
    可もなく不可もなく、ハッピーエンドで後味もよし。
    でも、もういいかな、という気がどうしても抜けず。途中で断念。

  • 2011-9 好きになれない。これをうまい小説というのだろうか?嘘くさい、いかにも本当っぽいシチュエーションと心情が吐露されているが嘘くさい、ありえない。あざとい。読者をなめている。このくらいでこうすれば感動して目頭熱くなるだろう、どうだ。というチョチョイのチョイ感が透けて見える。くさい田舎芝居は付き合えない。出張で他に読むものがなかったから全部よんだけど嫌い、不愉快。

  • 重松清の作品には、主人公が少年と、中年があって、
    読者の対象が違うので、私には、まだ、
    お父さん世代向けにかかれた作品に共感は得られなかった。

  • 短編集です。私が中学受験をしたときに、よく出るから、といわれて読んだ本でした。「セプテンバー'81」の雰囲気が好きです、そしてこの話は少しアダルトなのね。

著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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