だれもの人生の中でとても大切な1年 (新潮文庫 よ 18-28 yoshimotobanana.com 20)

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  • Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101359397

作品紹介・あらすじ

「十年間は続けようと思って日記をはじめ、ここで終わります」(本文より)。世の中が一瞬で変わった震災と原発事故後の不安な日々。こんなときこそ、今このときがある幸せの大きさを感じる。だれもの人生の中でとても大切だったこの二〇一一年と、日々の思いを読者とつないで重ねた十年間に心からの感謝をこめて公式HP「yoshimotobanana.com」の日記シリーズは、感動の最終回へ。

感想・レビュー・書評

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  • 人生後半、大切なものを残す人生を生きようとする作者の姿勢が見える。

  • 2017/04/19 読了。

  • 私も、大震災でおお~きく人生観というか世界観が変わった。

  • 気になった食べもの屋さん、言葉、本などは秘密めもに。

  • 何年も大切に読んできた日記がとりあえず完結。
    すごく意味のある年に終わったなぁというのが素直の感想。
    そしてこれは日記ではなくて、日記×エッセイみたいなもので
    他のどんな文章にも変えられないすごいものだなと感じる。

    チビくんが大きくなり、ゼリちゃんが天国へ行って、ゼリちゃんが
    チベタンテリアだということがわかり(笑)(単なる読み落とし!)、
    誰かの展示などを見に行ったり、お茶したり、食事したり、
    旅行や取材に行ったり、実家で体調がよくないお父様と話をしたり、
    そしてやっぱり彼女のまわりにはすてきな人たちがたくさんいて、
    そうでない人もたぶん少しいて、派手で楽しそうに生活しているけれど、
    実は嫌な思いもしていて、それでも光がある方へと向かっている
    彼女の姿勢がすてきだなぁと心から思った。

    小説からもそれがにじみ出ていてこの日記×エッセイを読むと本が
    何倍にも深く感じられる。

    あの独特の文体を生み出す才能を稚拙な文章だとバカにしたりする人がいたり、
    ネット上でわざわざ性格を否定しているところも見かけるけれど、
    どうか私のような読者がいることを忘れないで小説を書き続けていただきたい。
    ほんとうに大好きです!

    個人的には今年のエッセイのような文章とツイッターでのつぶやきをまとめた
    本が出版されると嬉しいなぁと思う。
    なんかこれはレビューというかファンレターに近いか(笑)

  • サイトでの日記更新が終わってしまうのはちょっと寂しいけれど
    ネットで日々文章を更新することに対しても勿体ないというか
    そんなご苦労をされなくとも…!という思いもあったので
    十年もの間お疲れ様でした、とただ素直に思う。
    これからは月一の記事やtwitterで拝見できるので
    それはそれで楽しみ。

    親になることとは、姿を見せること。
    本当にそのとおりだと思う。
    子どもや動物は無垢な分、自分の姿こそが
    そのまま吸収されていくと思う。

    昨日まで知らない人同志だったのに、
    知り合って、親しく話して。
    本当に不思議に感じるけれど、それが人生の良さだと思う。
    『歳をとるって懐かしい人たちが増えていくことだなと思う。』
    とても素敵な表現。

    悲しいときに無理に笑おうとするよりも
    とことん落ち込むこともときには大事。
    前を向くのは、落ち着いて自然に向けるようになってからで良いはず。

    こうだったらもっとこうできるのに、できたのに
    という言い訳をしがちだと思うけれど
    本当にできること、やりたいことは
    そんな言い訳をつける前にやれてしまうもの。
    何か別のもののせいにしているだけだ。

    日々のちょっとしたことを見落とさずに
    大切な人と笑顔で一緒にいること。
    当たり前に生きていくことは意外と難しいけれど
    一歩一歩そうやって進んでいくしか無いのだと思う。

  • 2012.9.読了。

  • 久々に読みました。ゼリちゃんが亡くなったんですね。私も数年前に犬を亡くしたので、気持ちは痛いほど分かりました。お互い色々あったんだなあと思いました。

  • 終わってしまうなんて、本当に残念。最近では、小説より好きだったんだけどなぁ。でも、これからも読み返して、元気をもらえるだろうな。

  • 著者のネット上の日記を一冊にまとめたシリーズの2011年版。
    時々短い言葉でずばっと本質をついている。そしてチビちゃんの不用意な言葉には否応なく笑わされる。はっとさせられたり笑わされたり、柔と剛のバランスが今回も絶妙でした。震災に感じたさまざまには自分が感じたことプラス一つ上の視点をびしりと言語化されていたことに感動。

    心境の変化か近年著者の書く物語(特に男女関係の描き方)に没入できなくなった私。それでも見限らずにいるのはこの.comシリーズに共感できるから! だのにまさかこれで最後とは…。
    東京のご飯やさんや映画や本など耳より情報がしばしば登場するこの気楽なスタイルが気に入ってたのでとても残念です。
    ラストを飾る一冊もメモりたい考えがいっぱい。そしてごねる天才の友人が一人でもいたならどんなに心強いことか…!

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著者プロフィール

1964年07月24日東京都生まれ。A型。日本大学芸術学部文藝学科卒業。1987年11月小説「キッチン」で第6回海燕新人文学賞受賞。1988年01月『キッチン』で第16回泉鏡花文学賞受賞。1988年08月『キッチン』『うたかた/サンクチュアリ』で第39回芸術選奨文部大臣新人賞受賞。1989年03月『TUGUMI』で第2回山本周五郎賞受賞。1993年06月イタリアのスカンノ賞受賞。1995年11月『アムリタ』で第5回紫式部賞受賞。1996年03月イタリアのフェンディッシメ文学賞「Under 35」受賞。1999年11月イタリアのマスケラダルジェント賞文学部門受賞。2000年09月『不倫と南米』で第10回ドゥマゴ文学賞受賞。『キッチン』をはじめ、諸作品は海外30数カ国で翻訳、出版されている。

「2013年 『女子の遺伝子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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