グ、ア、ム (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
3.26
  • (16)
  • (47)
  • (78)
  • (21)
  • (7)
本棚登録 : 498
感想 : 72
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (170ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101371726

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • あとがきと解説よんでメッセージ性があったこと知り、数字3に絡んだ深さを知った

  • 母と姉妹でグアムに行く話

  • 東京で垢すりマッサージのアルバイトをしている長女と、大阪で堅実に信用金庫に就職した次女、そして2人の母親が、今にも爆発するのではないかという一触即発の関係を抱え込んだまま、台風のさなかグアム旅行に出かけるという話です。

    1970年代に、著者と同じく劇作家の山田太一が『岸辺のアルバム』で当時の家族の問題を鋭く衝き、大きなインパクトを与えましたが、本作にも現代の家族の問題を描きつつ、コミカルな方向へ突き抜けるような衝迫力を感じました。

    前作『生きているだけで、愛』もシニカルなホーム・ドラマで、やや印象が重なるところはありますが、おもしろく読めました。

  • 日常にあるシニカル。・・・シニカルってなんね?

  • 性格真逆で不仲の長女と次女、そんな二人の間でおろおろ仲をとりもとうとする母。
    そんな女三人の三泊グアム旅行。
    フリーターでわがままの身勝手な長女と、信用金庫勤めで堅実な現実主義の次女という組み合わせが妙にリアルだわ。
    姉はしっかり者、妹は奔放マイペース、みたいな世間一般のイメージとは違いますよね。
    私自身は姉でもあり妹でもある立場なので、両方の言い分に共感できました(どちらかと言えば妹寄り)。
    物語にただよう一触即発の空気と、本谷有希子の独特なユーモアセンスにニヤニヤがとまらなかった。
    旅行終盤のがむしゃらとまで言える決死の思い出づくりから、ラストまでの展開もこの家族らしさがあって良かった。
    本谷有希子の小説すべてがツボだわ。

  • 我が儘な姉、しっかり者の妹、日和見的な母の3人がグアムに旅立つことになる。
    心がばらばらでスタート。
    途中で、心のうっぷんが湧きだし、もめる。
    いい方向にまとまらず、3人が抱え持つ問題も解決せず、不運続きなだけの旅行が終わる。

    人気の作者さんらしいけど、我が儘で無計画なだけの姉が鼻につくだけで、中身がなかった。。。

  • 姉妹ってこんなにもいがみ合うものなのか?
    わたしは弟なのでこんなに距離感が近くない
    兄弟でもどこか他人なんだな。
    でも下の子は上みたいには絶対ならないとかああいう風にやったらいかんとか反面教師で生きてるから世渡り上手だし、逆に上はやって学ぶから図太くなれるし

    家族それぞれのポリシーがある
    嫌いあっているようで根っこはお互い信頼してる
    くだらない言い合いこそ家族
    渦中にいるのはしんどいだろうけどいい家族に出会えた

  • やんわり言って退屈な話。。

  • 北陸育ちの姉妹と母の三人で出かけたグアム旅行。それぞれが腹に一物を抱えて不穏なムードが漂う家族小説。キャラクター設定と会話が秀逸。まるで地方都市で暮らす家族のドキュメンタリーのようである。狙いすぎていない絶妙な滑稽さがこの作家の魅力だろう。

全72件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

小説家・劇作家

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

本谷有希子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×