- Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101372013
感想・レビュー・書評
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何年かおきにやってくる、自分の中の谷山浩子リバイバル。その都度、本書の存在を思い出すようになっていた。
中学時代に買った、谷山浩子の歌詞集。谷山さんによる童話・エッセイも収録されており、15の世界観に分けた歌詞の章はそれぞれ、錚々たるメンバーが挿画を担当されていた。(吾妻ひでお、内田善美、大島弓子、谷内こうた、まついなつき、ますむらひろし、近藤ようこ、小沢真理、上野紀子etc.)
初めて読んだときは「誰?」という方が多かったのだが、歳を重ねるほどにその顔ぶれの豪華さがよくわかるようになってきた。どうしてもまた手に入れたくなり、古本屋で探してめでたく再購入。
谷山さん初期の時代の、言葉選びの美しさを改めて堪能。ちょっとシュールな世界観もたまらない!中学時代、彼女の言葉をまず「詩」として味わうことができてよかったなと思っている。当時、そのシュールさを不気味に感じていたけど、今となってはその不気味さも怖さも妙に心に沁みる…。歳を重ねたこそだからだわ。(でも、個人的には黒谷山より白谷山の方が好き。)
再読して改めて気付いた谷山さんの魅力…エッセイがとにかく面白い!ユーモラスでテンポもよく、内容的に古さを感じない。「オバン」とか「ABC」とか、当時の流行語がちょいちょい出てきていても!谷山さんの価値観がぶれていないからだろう、ハッとさせられることが多くて、新鮮だった。やはり80年代に発売の「悪魔祓いの浩子さん」というエッセイも面白かったけど、今読んだらもっと面白く感じられるかもしれないな~。
とにかく今回、再読できて幸せでした。ずっと手元に置いて、時々読み返したいと思う。最近は「十代で出会った思い出の本を再読するブーム」の私だが、かつての自分の「好き」を再確認する作業はなかなかに楽しいものだ。そして、「詞」を「詩」として読むのもいいものだなと改めて思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「おはようございますの帽子屋さん」という不思議で魅惑的な歌を聴いた時から、谷山浩子さんのファンになりました。その谷山さんの歌詞とエッセイ、童話が本になった時、それを買える収入のある大人になっていたことがとても嬉しかった。
知っている曲は半分くらいかな。でも、歌詞を読むと、あの透明感あふれる歌声がよみがえります。ずっと宝物の本です。 -
オールナイトニッポン2部のパーソナリティで知ったシンガーソングライター。めっちゃ明るいMCと、それに反してメルヘンでちょっと暗い曲のギャップ。透明な声質が好きな歌手になった。本書の題名となった『ねこの森には帰れない』のアルバムは印象深い。ただ、中島みゆき姐さんの本と比べると、エッセイというよりは歌詞集。メロディが頭の中に浮かんでくるのは、「てんぷら☆さんらいず」「すずかけ通り三丁目」など数少なかった。後でアルバムを聴き直そう。
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街中でふと耳にした谷山浩子の「恋するニワトリ」を聞き、それが頭の中でリフレイン。早速、実家にCDと学生の頃買った“歌詞(とエッセイ)集”『ねこの森には帰れない』を発掘する程の「突発性マイブーム」。と、久しく絶版になっていたデヴュー以降のアルバムが新たにBlu・SpecCDでリリースされる偶然!「ただならぬ物」を感じ早速購入(←確かにタダじゃない)改めてアルバムを聞いても、エッセイを読んでも私の中では色あせる事がないのは何とした事か。最初にハマった頃は買ったばかりのギターで一生懸命弾いていてたっけなぁ。
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谷山浩子の言葉選びや世界観が好きすぎる
結構自分も乙女趣味だったんだな -
第51回アワヒニビブリオバトル「芽」で紹介された本です。
2019.04.02 -
なんというか、谷山浩子のエッセイと歌詞集のようなもの。結論としては、やっぱり歌はメロディーつきじゃないと魅力半減だなってことでした。文字で読むなら物語の方が好き。
エッセイは最初の『魔法使いのメガネ』が面白かった。短編も、『手品師』らしくてよかった。載っていた歌詞の中で私が知っていて好きな歌は、てんぷら☆さんらいず、たんぽぽ食べて、リカちゃんのポケット、悪魔の絵本の歌、あたしのこいびと。挿絵を15人がかいているんだけど、豪華メンバでびっくり。
解説は吾妻ひでお。