あつあつを召し上がれ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 473
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101383415

作品紹介・あらすじ

この味を忘れることは、決してないだろう――。10年以上つきあった恋人との、能登へのお別れ旅行で味わった最高の朝食。幼い頃に、今は亡き母から伝授された、おいしいおみそ汁のつくり方。何年か前に家族みんなで並んでやっとありついた、天然氷でつくった富士山みたいなかき氷……。ときにはほろ苦く、ときには甘く優しく、身も心も温めてくれる、食卓をめぐる7つの感動の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 食事にまつわる短編集。
    薄いこともあり、あっという間に読み切ります

    ■バーバのかき氷
    認知症の祖母にかき氷を食べさせる孫娘の物語。

    ■親父のぶたばら飯
    中華街の一番汚い店でプロポーズするカップル。
    出てくる中華料理がとても美味しそう!

    ■さよなら松茸
    能登でお別れ旅行をするカップル。
    晩御飯と朝食とこれまた美味しそう

    ■こーちゃんのおみそ汁
    結婚当日の朝、娘が作る亡き母親のみそ汁。
    ジーンときます。

    ■いとしのハートコロリット
    記念日に思い出のパーラーで食事する老夫婦
    しかし、その真相はちょっと哀しい。

    ■ポルクの晩餐
    これ、よくわからない(笑)
    豚の愛人?を持つ男がパリで豚と心中しようとする話?
    豚なの?男なの?
    なんだかさっぱり理解できませんでした。

    ■季節はずれのきりたんぽ
    父親の四十九日に自宅で父親の好きだったきりたんぽ鍋を作る話。しかしできたきりたんぽの味は?
    これは、なんともほっこりする物語。

    こーちゃんのみそ汁がやはり一番好きですね。

  • R1.8.16 読了。

     大切な誰かとの食事を通した短編集。「バーバのかき氷」「親父のぶたばら飯」「こうちゃんのおみそ汁」が良かった。また、どの作品でも食べ物の描写が、とても美味しそうで香りまで漂ってきそうで、そのものを食べたくなった。

    ・「美味しい物を食べている時が、1番幸せなのだ。嫌なこととか、苦しいこととか、その時だけは全部忘れることができる。」
    ・「どうしてかしらね。失くしてしまってからじゃないと、大切なものの存在に気付けないの。」

  • 「おいしいたべもの」短編集。その中の一編「ポルクの晩餐」では、ブタ(名前はポルク(意味はブタ。英語のポーク))と同棲する男が心中するためにブタとともにパリへ。おいしいたべものの表現と官能的な表現ってなんて似てるんだろう!ポルクの体のなめらかさや皮膚のピンクの色の表現や、男が言った官能的な言葉を聞いて、ポルクが顔を赤らめるところがかわいくて好き。

  • 食卓をめぐる7編の短編集。

    小川さんの料理に対する描写がすばらしい。
    あるときはほっこり、あるときはほろ苦く、あるときはドッキリ。

    いとしのハートコロリット」の最初に「か」がつく気持ち がまだわからない・・・
    もしよければ教えてほしい。。

    個人的には「さよなら松茸」が好きです。

    いろいろな思いがこもった、これぞ短編集という一冊だと思いました。

    • いるかさん
      ひなこさん コメント ありがとうございます。

      悲しい も ありますね。。
      ひなこさん コメント ありがとうございます。

      悲しい も ありますね。。
      2022/02/06
    • いるかさん
      ありがとうございます。。

      ちょっと 忘れてしまいましたが、、、
      あるときはほっこり、あるときはほろ苦く、あるときはドッキリ。
      とい...
      ありがとうございます。。

      ちょっと 忘れてしまいましたが、、、
      あるときはほっこり、あるときはほろ苦く、あるときはドッキリ。
      という感じでしょうか??
      2022/02/20
  • 食べ物の描写がとても良く書かれている短編集。どの料理も「食べてみたいな〜」と感じた。一番好きな作品は“こーちゃんのおみそ汁”で、お嫁に行く日の朝、お父さんとのやり取りに涙が溢れました。
    この話しを読んだ後は、丁寧におみそ汁を作って食べたくなります。

  • ぐぅ〜〜…
    読んでいたらお腹が空いてきた…
    それくらい食べ物の描写が美味しそう。

    泣いた日も、笑った日も、なんてことない平凡な日も、お腹は空くものだから
    人生と食は切り離せないものだよな〜

  • これまた会社の方に頂いた本。
    最近は小川糸先生の本をよくお借りしたり、頂いたり。

    小川先生の本は、何を読んでも温かい。
    ホッコリ、まったり、のんびり、そんなイメージ。

    こちらの本は私の苦手な短編小説。
    短編はどうしても苦手で、読むのに時間がかかってしまう。

    最近は私生活が忙しくて読書から遠のいてしまっており、ちょうど読んでいた本が短編だったものだから、余計に本に向き合えなかった。

    今日は病院での待ち時間にこの本を読んでいた。
    サラリとあっという間に読み終えてしまった。

    相変わらず、美味しそうなお料理がたくさん。
    美味しい表現がたくさん。

    読んでいてお腹が空いてきてしまう。

    今日はどんな晩御飯を作ろうかなぁ~?

  • 全体的に、お話が切ない...。

    食事って美味しいのはもちろん嬉しいけど、一緒に食べた人も大事で、その時の思い出を味が呼び起こしてくれる時ありますよね。
    悲しいことがあったとしても、心許せる人と美味しいものを食べた後には少し幸せになっているという、そんな記憶の方が多いような気もするな。
    なんか嫌なことあると、友とか家族に、美味しいもの食べに行こう!って言ってますもんね。

    食事って大事。
    でもね、これからの連休続き、私は思い出に残るごはんが作れるのかーー!いやきっとホカホカごはんのみでもみんなで食べればきっと美味しく楽しい思い出が....(もうすでに疲れてる...)。

  • 再読。

    美味しい食べ物にまつわる短編集。どの話も優しくてほっこりする話。別れの話もある。でも、そこに美味しい食べ物があると別れは悲しいけど、心が温かくなる。美味しい食べ物の力は絶大だ。

    再読しても分からなかったのが、やっぱり『ポルクの晩餐』。今日読んでも分からなかった。ポルクは豚なのか?人間の男なのか?前に読んだときからだいぶ時間がたったから、今日読めば分かるかも、と思ったんだけどな…。

    あともう一つ気になった事がある。所々に、いわゆる"ひどい扱い"があった気がする。前は何も思わなかったと思うんだけど。色々なニュースを聞いたりするから、変に勘繰ってしまうのかな?

  • 短編集だけど楽しめた

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著者プロフィール

作家。デビュー作『食堂かたつむり』が、大ベストセラーとなる。その他に、『喋々喃々』『にじいろガーデン』『サーカスの夜に』『ツバキ文具店』『キラキラ共和国』『ミ・ト・ン』『ライオンのおやつ』『とわの庭』など著書多数。

「2023年 『昨日のパスタ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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