家族依存症 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101442211

感想・レビュー・書評

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  • 母子カプセル…身に覚えがありすぎて痛い痛い痛い!!

  • 薬物依存、アルコール依存、摂食障害、登校拒否等は表面に表れた二次性の嗜癖で、その基礎となっている嗜癖的人間関係(基本的な嗜癖)について、多くのケーススタディをもとに述べている。強い絆を持つが故に親子・家族の関係は本当に複雑だと思う。文章は非常に読みやすく、このテの本を読んだことがない人でも抵抗をあまり感じないでしょう。挿絵はイラストなのにリアルで少し怖い(そこも良いのですが)。

  • 新聞の連載を、修正加筆してまとめた本。
    エッセイのように、さくっと読める。
    共依存について書いてあるページが、個人的に参考になった。

  • 家族心理学の共依存に対しての、新聞のエッセイをまとめた本。単行本が文庫版になって発刊。

    親の親との関係、夫婦関係が、そのまま子どもとの関係の病理につながる記述は非常に圧巻。関係性の病理は、遺伝する(継続する)ような感じにとらわれた。

    斎藤先生の本は非常に読みやすく、楽しいのでオススメ。

  •  何度も読む本。斎藤学、面白い。
     いろんな疑問に答えてくれる。本そのものがカウンセラー。
     家族って、へん。親もへん。親になったとたんに、親のなかに化け物ウィルスが繁殖する。このウィルスの繁殖を助けるのが、「期待」。どんどん増殖していく。限界超えると、子殺しまでしてしまう。
     親は親になったら、このじぶんの中に生まれてしまう化け物を、うまく飼いならしていく必要があるんだろう。化け物も、飼いならせばハサミになるということか。
     しかし、わたしはこの化け物をうまく飼いならす母親をひとり知るが、そのひと事態が、化け物に思えるときがある。っていうか、そのひとが、母親という化け物にのっとられたかんじなのである。だからカノジョはもう、「○○さん」、ではなく、「△■ちゃんのおかあさん」なのだ。

     どっちがいいんだろうねぇ。

  • 文庫になる前に読みました。

    斎藤先生の本は何冊読んだかわからないほどです(^^ゞ

    自分は普通の家庭に育ったはずなのに、
    なぜか生き辛さを感じる方に読んでいただきたい。
    あたしは、ここからいろんなものが見えてくる
    ようになりました。

  • 精神的な話は、見方次第で・・・病的であったり、そうではなかったり、ある意味全ての人が病的なのかもしれない。
    親→子→・・・と連鎖的につながっていくという話には、少し恐怖を覚えた。
    親になる、家族を持つということは大変なことだと認識を新たにした。

  • 初読からずいぶん経って再読。でも、事例や解釈が古いものとは感じられないあたりに、「家族」の役割や存在意義、等々が根本的に変わっていないことを読みとれるように思います。

    「家族」の問題を指摘したり、気づきがあることって、救われないものもあるんだろうなと思いつつ、「自分」だけが悪くないんだと思える日が来れば良いのかな、なんて。著者の考え方には共感できると思いました。

  • 著者は精神科医。新聞に連載したものを大幅に改装したものです。

    アルコール依存症や摂食障害には「共依存」が潜んでいるということを、事例を交えて説明しています。

    「他人との間にはいつも一定の緊張感を持って、少々の欲求不満を抱いた状態で過ごすのがもっとも健康なのではないでしょうか。」

  • 挿絵がコワイので何だか書いてある内容まで恐く感じる。
    登校拒否のページで「すぐに病院へ連れていって精神薬を飲ませるべきではない」と断言していたので、正しい先生なんだなと思った。

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著者プロフィール

精神科医、家族機能研究所代表。
1941年東京都生まれ。1967年慶應義塾大学医学部卒。同大助手、WHOサイエンティフィック・アドバイザー(1995年まで)、フランス政府給費留学生、国立療養所久里浜病院精神科医長、東京都精神医学総合研究所副参事研究員(社会病理研究部門主任)などを経て、医療法人社団學風会さいとうクリニック理事長、家族機能研究所代表。
医学部卒業後、母校の神経科学教室で精神分析のトレーニングに入る。同時期より、国立アルコール症センターとして発足した久里浜療養所(当時)で臨床にあたりつつ、アルコール依存症など「依存症」という用語を提唱し定着させ、依存症の家族に代表される、温かさや安心感などが提供できない機能不全家族で育った「アダルト・チルドレン」という概念を日本に広めた。著書に『すべての罪悪感は無用です』『「愛」という名のやさしい暴力』(ともに小社刊)など多数。

「2022年 『毒親って言うな!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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