- Amazon.co.jp ・本 (445ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101498232
感想・レビュー・書評
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ずっと昔、ジュブナイル版で読み、またクラシックバレエの名作として親しんできたドン・キホーテのダイジェストですが、読み応えがすごいです。スペインの歴史ダイジェストまでついているなんて、大サービスにも程がある!
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中丸明 「 丸かじり ドンキホーテ 」
ダイジェスト版だが 十分楽しめる。
スペインの歴史やセルバンテスの生涯など 補足資料も充実しているので、ドンキホーテの深さを考える構成になっている。
初読時は ドンキホーテのメタフィクション性は 遊び心としか思わなかったが、物語や政治への批判や悲観もあったのではないか?
例えば
*歴史的事実として認識される物語への批判
*レコンキスタに見られるキリスト教国家の膨張主義への批判
*スペイン大航海時代の植民地主義への批判
スペインの哲学者 ウナムーノの「ドンキホーテを嗤う(見下したようにわらう)ことは、自分を嗤うのと同じである」という言葉もヒントであるような気がする。ドンキホーテは スペイン人そのもの、もしくは人類そのものという意味なのでは?
ドンキホーテがサンチョに与えた5つの心得が素晴らしい
1.神を畏れよ。神を畏れることは智者であるしるしだ
2.身のほどを知れ。身のほどさえ知れば、牛になろうとした蛙のように膨れ上がることもない
3.自分の家系を誇りにせよ。出自を卑下する必要はない
4.常に清潔を心がけよ。乱れた服装は、心にしまりがないことを証明する
5.酒は慎め。酒は口を軽くし、秘密をもらし、約束を忘れさせる
「人生において〜いつまでも同じ状態で続くと考えることは 無駄なことである〜むしろ人生は〜つぎつぎにぐるぐると回っていくものと思われる」
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活字読んでるだけで、こんなにも爆笑するってのはハジメテでした。騎士道に興味のある方にもオススメ。でも随分ズッコケ騎士の話だけど、作者のセルバンテスのコトやその社会背景までの説明があるので、いろんな観点から読むことができて、読み応えアリ。サラリと一読するとナンとも傍迷惑なドン・キホーテの妄想炸裂ですが、結構愛しかったりします。そして「一本気って格好好いなぁー」とも思える爽快感さえ感じれる一冊。
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知ってるようで知らないドンキホーテの色々。
…名古屋弁!!