QD弾頭を回収せよ (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (550ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102170014

感想・レビュー・書評

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  • 今回のMVPはなんと、ピットではありません。
    ピットは果敢にもアイオワ内には潜入しますが
    思わぬ敵の襲撃により
    気を失ってしまうんですよね…

    この事件は根深い人種間の
    いがみ合いがもたらした悲劇ともいえましょう。
    AARという組織が関わってくるのですが
    本来そこのお偉いさんはそういうことを
    絶対に行わないはずなのです。

    そして見えてくるのは
    別の狡猾な男です。
    だけれども結局はピットの力により
    その悪行を暴き出され
    最後はAARに殺されるのです。

    終盤の描写が印象的ね。
    どんなに歩み寄ろうという試みも
    こんな事態があれば遠ざかるの。

    恐らくよほどのことがない限り
    根底のこれは残り続けるでしょうね。

  • 大胆な着想で話題となった「タイタニックを引き揚げろ(1976) 」で人気に火がついたカッスラーが、その勢いのままに発表したダーク・ピットシリーズ第4弾。活劇を主体とするヒーロー小説で、リアリズムよりもスピード感に満ちたエンターテインメント性を重視する。頭脳明晰で強靱な肉体/精神力を持つ主人公が、仕組まれた謀略の謎を解き明かし、数多の試練を乗り越えて、時に国家存亡の危機を救うという一連の筋立ては、いかにも米国人好みで、幾つもの山場を用意した映画的な構成も極めて派手だ。要は、英国情報部員ジェイムズ・ボンドを、米国の特殊機関NUMA(国立海中海洋機関)」所属のダーク・ピットに置き換えたというところか。

    本作は、過去に米軍が極秘裏に進めていた生物兵器実験が輸送機墜落により頓挫、その弾頭が南アフリカの反政府組織壊滅のために盗まれ、偽装工作として米国本土が砲撃される事態に陥るというもの。クライマックスでは、戦艦アイオワの船上で怒濤の戦闘シーンが展開するのだが、その中心にいるのは、当然不死身のヒーローである。

  • カッスラーのダークピットシリーズ

    ダークピットシリーズは、絶対正義が勝つというアメリカの美学と脇役を固める不動のメンバーや綿密に取材された仕掛けの多様さに助けられ、世界各国でエンターテイメント界の地位を不動にしている。

    今回のQD弾頭はQuick Deathと呼ばれる強力な生物兵器を格納した特殊弾頭の話である。

    しかし、30数年を水中で過ごして菌が失活しないか・・とか、
    細かいところで突込みどころは満載ではあるが、なお補って余りある活劇のおもしろさはさすがというしかない。

  • うーん、おもしろかった。

  • ダーク・ピットシリーズ。
    過去と現代の一見何の繋がりも見えない事件が、縺れながら最後に見事な解決を見せる。その展開も然ることながら、魅力的なキャラが描き出す冒険活劇に浸って下さいw

  • 1冊で終了する話は、考えてみたら初期の数作だけなんだよね。で、これはその初期の話。何だかえー、何がって、この作品が執筆された頃って、核に対する考えが甘かったんだろうなあ、なんて思ったり。ていうか、QD兵器と核のどっちを選ぶかっていうんだったら、水で無効化できるQDに何とか水をかける方法を選ぶんじゃないかな、と。島を水に沈めるにしても、核じゃなくて別のもん使おうよ…まあ、確かにね、広島も長崎も今じゃ平気で人住んでるけどさ…。
    <BR />[2004/12/22読了]

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