- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102900413
感想・レビュー・書評
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ほぼ海だけという地形図(銭洲、など)は確かに手にいれてみたくなった。
海外の地図や北極の地図にも興味はわいたし、国境のことも(未確定・係争中など)いろいろ見所はありそう。
地図記号への着目も新鮮で、たとえばオランダはさすが、堤防(高さによって記号が違う!)や水位計の記号まで事細かで面白かった。
一方、地名(がだんだん喪失してきたことへの危機感、喪失感)の話は、重要だと思うのだがかなり話が長く、さらにいえば「地図をたのしむ」というテーマからは離れているように思えて、あまり引きこまれなかった。100年前ここが何だった?というテーマも同じだが、時間軸に注目しないとわからない話というのは、一枚の地図からはなかなか楽しめない。
加えていえば、お住まいの日野の話にかなりよった内容が多かったのも少し興ざめ(とはいえ、このように読者も身の回りのことに関心を向けてみようよ、という呼び掛けなのだとは思うが)。
むしろ地図そのものをじっくり眺めて楽しみたいし、情報を得たいのだ(その点、今和泉さんの、道路形状や模様から地形など読み取るとかは面白いよなー)。
線路跡を地図から探すのは確かに面白い(Googleマップなどの航空写真からも楽しめますよね)。
外国との距離感というのは、たしかに地図の楽しみで、日本国内に限っても、イメージと異なる距離感に驚かされることはなかなか多いのです(岐阜って実は福井県らへんの日本海に近い!とか)。
ラストの自治体(市町村要覧)とかのくだりは、地図じゃないじゃんとかとは思ってしまったが。
いろいろな見方をもらえたのは確か。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
処分日2014/09/20
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地図には悠久の歴史が積み重なってできている。
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まま
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世界各国、日本全国の話ももちろん出てきますが、その中でも多摩のことがたくさん出てくる地図の本ということで読んでみた一冊です。著者の異常な地図への思い入れが十分に伝わってきました。そして普段あまり気にしたことはなかったけれど、確かに日本の地図は旅をするのに必要な公衆便所や見晴らしのいい場所といった情報というよりも、軍が作ったと思われるような国の中枢機能がやたらと載っていたり、さすが米どころと思えるような畑の中で田んぼだけは区別されているというようなところがあるんだなと改めて感じました。自分に便利な地図は、自分で作っていくのがいいのかもしれないですね。とか思った一冊でした。