オンリーワン ずっと宇宙に行きたかった

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103021018

感想・レビュー・書評

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  • スペースシャトルで宇宙に飛び出すまでの過程や船外活動の様子が気取らない親しみやすい文で綴られています。
    船外活動の最中地球に対面した時の心象描写には心を打たれました。
    野口さんの本を初めて読んだのは小学生の頃でした。
    結局私は今のところ宇宙とは全く関係のない仕事をしていますが、心の隅にはずっと宇宙への憧れが燻り続けています。

    私もいつか同じ景色が見られたらいいなあ

  • 宇宙からの中継などを通じて、宇宙を身近に感じさせてくれた野口聡一さん。
    発行年が2006年のため、そこまでの野口さんの宇宙飛行士としての人生が記されている。
    コロンビア号の事故と、出発の延期が続き、野口さんが宇宙に出発するまで9年間かかったという。いつ出発できるか分からないのに、行われる日々の訓練。
    精神的に追い込まれるも、気持ちを切り替えて割り切って宇宙に行ける日に備えていた。
    結果、野口さんは宇宙に行けたのだが、最終的にはあきらめずに続けることと運が鍵だったとのこと。

    長い間頑張って、しっかり能力をたかめて、あきらめずに食らいついて、あとは運を信じる。

    野口さんの芯の強さよ。

  • 「僕は普通の人だけれど」と、普通、普通、と随所に自分のことを普通扱いしていて、その意識が反映していてか、とっても読み易かった。「太子町立斑鳩小学校」なんていう身近な校名も出て来ていて、身近に感じる宇宙飛行士さんです。が、能や狂言が好きだったり、ケタハズレの経験や努力をしているのに、それもサラッと流していくあたり、やっぱり只者ではありませんねぇ。。

    「本から」(船外活動中の宇宙空間での体験)
    p130〜p136 圧巻! 圧縮して、抜粋。
    そこには、丸く青い地球が眼前に広がっていた。それがまさに「What a view!」だったのです。

    猛烈な光の量

    その存在感。光に満ち満ちて、丸くて、青くて白くて、そこに存在しているよというアピール力。存在感があって大きいのに、でも手を伸ばしたら届くのじゃないかといほどの親しみやすさ。

    生きている生き生きとした存在。どこかに意思を持っている物体であるというようなリアリティがある。そこに住んでいる人が見えるんじゃないかというようなディテール感がある。

    地球は刻々と表情を変えるんです。作業の合間にちらりと目をやるたびに、違う地球が僕に語りかけてくる。

    「青」という言葉がなんと不自由なことか。言葉ではとても表現しつくせない青の 
    数々がありました。(略)匂いたつような、概念や吹き込まれた知識ではない、間違いなく存在しているという「青」い地球。

    この輝きはなんだろう。輝きは命を持っているからだろう。すべての命を内包しているから、その命が輝いているんだろう。

  • 題名のonly oneが何故ついたか、納得。スマスマとか、懐かしい言葉が出てくる。飛行延期もポジティブに考える事が出来る。いや、そう思考変換出来る魅力的な人なのだろう。読んでいて楽しかった。

  • 2016.2 市立図書館

  • とても読みやすくて親しみやすかったけれど、最後の「自分は普通の人」を強調したメッセージの発し方は少し筋が良くないと思った。

  • とっても感動した!
    コロンビアの事故は覚えています。びっくりしてショックだった。NASDAにメッセージが書かれていました。
    そこからのモチベーションの高めかたがほんとうにすごい。再開の見えないミッションのなかで、高めたり、緩めたりを、揺るがない気持ちで行っている。
    その後、やっと宇宙に行って、地球がうつくしくてかけがえがなくて、唯一無二の我が家だってことを、言葉をつくして伝えてくれた。
    涙出ちゃうね。
    ずっと見てられるなんて素敵。
    どうせ、は、やめましょ。
    「ずっと行きたかった」ってほんとに素敵。

  • 面白かった!野口さんの語りが難しい言葉を使わず分かりやすいのに奥深い。これが文庫サイズで読めるなんて幸せです。宇宙好きなら読んで損は無い1冊。

  • 宇宙飛行士・野口総一さんの自叙伝的ブック。
    むかし宇宙飛行士になりたかった。けれどこの本を読んで行きたいばっかりじゃなくなった。
    夢は意外に少し昔、夢中になってたものに見つかるものなのかもしれない。
    就活中に読んでよかった。

  • 船外活動に出て地球と対峙した時の気持ちの描写が印象的。
    ・一瞬落ちていってしまうかと思った気持ち
    ・宇宙空間で地球と同じように太陽を廻っている物体として対等なものとして存在することの不思議な感覚
    ・地球の信じられないくらいの美しさとそこに確かに数多くの人々の生活があるという確信

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著者プロフィール

1965年、神奈川県横浜市生まれ。1991年、東京大学大学院修士課程修了。1991年石川島播磨重工業(株)に入社。航空宇宙事業本部に所属し、ジェットエンジンの設計及び性能試験業務を担当。1996年5月にNASDA(現JAXA)が募集していた宇宙飛行士候補者に選定される。同年6月、NASDA入社。同年8月からNASAが実施する第16期宇宙飛行士養成コースに参加した。1998年4月、NASAよりミッションスペシャリスト(MS:搭乗運用技術者)として認定された。同年7月から8月、ロシアのガガーリン宇宙飛行士訓練センター(GCTC)における基礎訓練コースに参加した。その後NASAにおいてMSの技量維持向上訓練を継続すると同時に、宇宙飛行士の立場から「きぼう」日本実験棟の開発支援業務に従事した。2001年4月、ISS組み立てミッションであるスペースシャトル(STS‐114)の搭乗員に任命される。野口宇宙飛行士ら7名を乗せたディスカバリー号は2005年7月26日打ち上げ、8月9日帰還。

「2006年 『スィート・スィート・ホーム』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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