夢の泪

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103023296

作品紹介・あらすじ

焼け野原の東京で、A級戦犯容疑・松岡洋右被告の弁護人は、日本の未来のために大車輪!東京裁判とは何だったのか?東京裁判の真実に迫る傑作戯曲。

感想・レビュー・書評

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  • 「連合国のほとんどが、第一次世界大戦で痛い目にあった。そこで、武力で植民地を手に入れるよりも、資本をうまく使って利益を出す方がずっと得だと気づいた。」「ところが残念、日本は、むろんヒトラーもムッソリーニもそうだったんだが、(略)第一次大戦以前のやり方で通用すると勘違いしていた」これは1939年の話。21世紀にもなって同じことをまだしてる国があるのは残念。

  • 国というものの理不尽さを
    うかがい知ることができるでしょう。
    所詮…なのです。

    だからこそ伊藤秋子が引き受けた弁護というのは
    べらぼうに待遇がよかったわけなのです。
    そう、おいしいお話には裏があるんです。
    実際に、裏があったんですから。

    個人的にはある人物の
    お話を聞いてほしいなと思います。
    戦争がいかに人を壊すか…

    そう思うと今離れた地で行われているそれは
    いかにあさましいことか…

  • 終戦のあくる年、東京裁判の被告弁護を引き受けることになった弁護士事務所の一騒動を描いた戯曲。敗戦と日本人について考えさせられる作品をエンターテイメント性を失わずに描くことのできる井上ひさしのような作家は、これからそうは出てこないのかも。

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著者プロフィール

(いのうえ・ひさし)
一九三四年山形県東置賜郡小松町(現・川西町)に生まれる。一九六四年、NHKの連続人形劇『ひょっこりひょうたん島』の台本を執筆(共作)。六九年、劇団テアトル・エコーに書き下ろした『日本人のへそ』で演劇界デビュー。翌七〇年、長編書き下ろし『ブンとフン』で小説家デビュー。以後、芝居と小説の両輪で数々の傑作を生み出した。小説に『手鎖心中』、『吉里吉里人』、主な戯曲に『藪原検校』、『化粧』、『頭痛肩こり樋口一葉』、『父と暮せば』、『ムサシ』、〈東京裁判三部作〉(『夢の裂け目』、『夢の泪』、『夢の痴』)など。二〇一〇年四月九日、七五歳で死去。

「2023年 『芝居の面白さ、教えます 日本編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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