高峰秀子との仕事 1

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 49
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103222323

作品紹介・あらすじ

一記者時代の出会いから、養女として看取ったその日まで、"書くこと"を通して教えられたたくさんのこと。高峰氏自身の執筆記事も多数収録する渾身作前編。

感想・レビュー・書評

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  • 読むほどの憧れが強くなる、高峰秀子という人。
    凛としていて、さっぱりしていて、情愛深く、
    含羞を伝法な言葉で隠して。

    ものの見方、仕事への向き合い方、
    そして年を重ねての人としての生き方。
    たくさん学ぶべきものがあった。

  • 東久留米Lib

  • 高峰さんの養女となった著者は、本当にもう純粋に高峰さんにノックアウトされた人だったんだなと思う。いろいろ取り沙汰され、下世話な好奇心(で済めばマシ)にさらされたであろう。そんなことは、でも、高峰さんの魅力に比べたら微々たるものとして済ませるしかなかったのだろう。

  • 2013.9.10~25 読了
    高峰秀子の著作を読んで凄い人生だとか、鋭い人物眼だとか感心することしきりであったが、本書による第三者の描写でその姿や考え方が立体化されてますます驚嘆。常にゴミ、汚れ、埃が一切無い家の中、冷蔵庫の中まで完璧に白で統一されたキッチン、毎日料理をしていても調理音も出さず水もこぼさず野菜くず一つ残さず、しかも料理は外食する気がなくなるほど完璧においしい。ああ一度でいいから絶品の卵焼きを食べたかったなぁ。

  • やっぱりかっこいい。高峰秀子。
    すっとしてて清廉で愛夫家で、背筋が伸びている。
    媚びずに感謝し地に足つけようとする。女優なのに!
    女の部分は女優で表現して、あとは秀子として過ごしていたんでしょうね。ただの秀子。女とか男勝りとか、そういうんではなく。
    その人らしさ、とわがままは似て非なる物なのね。

  • 著者は元文藝春秋記者、斎藤明美さん。
    高峰秀子さんを長年インタビューし、
    松山善三さん、高峰さん夫婦の養女になった。

    仕事相手の1人でしかなかった彼女が
    松山夫妻とどういう関係を築いて養女になるまでになったのか?とても興味があった。

    高峰さんの人柄を包み隠さず、単刀直入に著している。
    冷たく、怖い印象を与え、本物か偽物かをすぐ見破る。
    ただ、それは高峰さんなりの護身術であると分かる。
    幼少の頃から生活のために女優として働き、
    養母はじめ、いろんな汚い人間、社会を見てきた。
    仕事を全うする、生きるためには、そういう偽物は無視しないとやって行けなかった。
    でも逆にその人が本物、真摯な態度ならば、大きな心で包んでくれる。

    斎藤さんの高峰さんに対する愛情。
    高峰さんの斎藤さんに対する愛情。
    それが本物だと分かるので、嫌味や悪口と取られそうな描写も、可愛らしい、温かい印象になるから不思議。

    文章の素晴らしさもさることながら、
    心からの尊敬、愛情を持って書いた文章はやはり人の心に響く。

    2も読んでみたい。

  • 斉藤明美さんの「高峰秀子さん」もの
    は 読めば読むほど おもしろいなぁ
    何回も同じフレーズがでてくるのだけれど
    これが なぜか 飽きない
    どころか そうか そういう意味だったのか
    と 「腑に落ちたり」するのが また 楽しい

    人が人に惚れる

    それが こんな本 になるのです

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著者プロフィール

斎藤 明美(さいとう・あけみ):作家。1956年高知県生れ。津田塾大学卒業。高校教師、テレビ構成作家を経て「週刊文春」の記者を20年務める。1999年、初の小説「青々と」で第10回日本海文学大賞奨励賞を受賞。2009年、松山善三・高峰秀子夫妻の養女となる。

「2024年 『高峰秀子 夫婦の流儀 完全版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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