日本の聖域(サンクチュアリ)偽装の国

  • 新潮社
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103244226

作品紹介・あらすじ

被曝医療、厚労省「薬系技官」、児童相談所、在沖縄海兵隊…そこで跋扈するのは誰なのか。背徳、利欲、癒着に偽善、「鉄面皮」たちの不透明な正体を暴く。

感想・レビュー・書評

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  • 書店売りされていない雑誌「選択」に掲載された内容を編纂した書籍である。原子力村、児童相談所、横田基地、日本赤十字社、宝くじなど、利権を貪る団体を取り上げている。残念なのは、記事を書いたライターが匿名となっていることで、解決への実現性が感じられない点。安全地帯から石を投げているような印象があるが、雑誌の記事としてはこれで十分なのだろう。少なくとも政治はほとんど無力で、ここに期待しても何も変わらない、変えたければ「自ら」が動く必要がありそうである。

  •  3万人の読者に向けた会員制雑誌からいくつか記事を載せた単行本です。
    この雑誌は基本的に匿名の記事で、世の中にある悪いことばっかりが書かれています。サイゾーよりもラディカルな雑誌だと思います。
     匿名だから書けるような記事ばっかりで、ちょっと世の中に幻滅してしますけど、それもまた真実なのかなと。

  • 会員制雑誌「選択」が、大手マスコミが報道しない日本の真実の姿に切り込んだ記事集第2弾。

    国民のことを思わず、利権保持や責任回避に積極的になる官僚機構。
    25本のテーマ中、
    児童相談所、東海道新幹線、日本赤十字、偽装農家、被曝医療、除染
    に関する記事が興味深いものであった。

  • 何といいますか、これを読むと暗い気持ちになりますね。
    一体どれだけの社会で起きる出来事の本質を見つめることなく過ぎてきたことかと。
    良い思いをする人間だけが、どんどんとさらに良い思いをする仕組みになっているこの国の未来は暗いと思わざるを得ません。

    ニュースも報道も、疑ってみる眼を持たなくてはなりませんね。

  • 日本の特殊法人や公共事業に対して批判を痛烈にしている本です。真偽の程はわかりませんが、全く根拠なく書かれているわけでもなさそうなので興味深いです。利権の確保やセクショナリズムといった話は、組織である以上少なからずある問題ですが、公共性が強ければ強いほど排除されなければならないことだと思いますが、残念でならない状況だということが書かれています。みのもんたの朝の番組で特集してくれれば良いのですが、センシティブな問題が多いので取り上げられないだろうな、、、

  • 日本のマスコミがいかに「真実」を伝えないか,という本はこのところ山のように読んできたつもりだが,その中でも目配りといい,筆致といい,上質の部類に入ると思う。

  • 雑誌「選択」に連載の記事、2010-12年。
    未だに手つかず、むしろ悪化。あぁ~。

    厚労省「薬系技官」薬害はまた起こる
    児童相談所 虐待死防げぬ「社会の暗部」
    「法螺吹き」気象庁 誰も責任取らない「技官の楽園」
    新聞休刊日 「一斉は偶然の一致」で押し通す
    東海道新幹線 「安全神話」に陰り
    犯罪被害者の会 「厳罰化」にはしるのは果たして健全か
    日本赤十字社 血液事業「独占」で利権の巣窟に
    米軍「横田基地」 返ってこない空
    偽装農家 日本の農業を蝕む元凶
    公安調査庁 存在意義のない「無能官庁」
    箱根駅伝 歪んでしまった「国民的行事」
    NHKと相撲協会 腐敗の「共同正犯」
    「地震予知」という大嘘 科学者の「良心」が問われている
    原子力村 解体は必至
    「主犯GE」フクシマの罪 米政府を後ろ楯に傍若無人
    世論調査 政治を悪化させる「魔物」
    福島を食い物にする「被曝医療」 御用学者のやりたい放題
    記者クラブ制度 これでは事実は伝わらない
    利権と化した「除染事業」 まんまと焼け太る「原子力村」
    ままならぬ「尊厳死」 病院では安らかに死ねない
    「宝くじ」の闇 総務官僚が公然とピンハネ
    子どもたちの被曝 行政の無能で拡大する「人災」
    東京大学地震研究所 狼少年どころか今や「恐喝屋」
    行政委員 利権と化した現代の「名誉職」
    在沖縄海兵隊 「移転」でも土地は返らず負担も減らず






  • 広告料を収入源としていない本誌にしか書けない、この国の腐った部分を暴くシリーズだ。
    役人の巨額な利権が存在する、薬と原発は国民の命に関わる事ゆえに、なおのこと利権が巨大化している。特に原発が土木にとって、埋め立て型の飛行場建設より金の落ちる事業であること、また、福島の事故処理をも、自分達の利益の種としていく役人の狡猾さに感心させられる。
    箱根駅伝についても面白い記事があった。私は特に正月駅伝をじっくりと見ることは無い。しかしなぜかあの関東地方のローカル大会が、全国学生駅伝大会を遥かに凌駕しており、そのため関東の大学だけに有望な陸上選手が入る仕組みとなっている。さらにこれが、日本の男子陸上マラソンの発展阻害要因となっているらしいというのは興味深い。

  • 中央図書館で読む。

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