安楽病棟

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 75
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (462ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103314097

作品紹介・あらすじ

痴呆老人を収容する病棟で、ある「理想」が実験段階に入った-感動の嵐の中で最後に待ちうけるミステリーの衝撃。

感想・レビュー・書評

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  • 痴呆病棟に入院しているお年寄りの家庭の事情や入院先での生活が個人の独白で書かれた小説。年を取るのは哀しいなぁ、看護師さん大変だなぁという感想で読み続けていたらラストの章で驚いた。ラストでサスペンスに変わりますね。私自身、介護を経験し今のとりあえず命を助けるという方針には疑問を持っている。この医師のように実行にうつすことはしないが同じような考えを持ってる医者も多いはず。ドシンと重い内容だった。

  • 人間の思考は白黒はっきりつけたがる。安楽死というテーマ、人間の命・質について、小説以外では触れたくないな。。星5つ!

  • 帚木蓬生『安楽病棟』読了。2回目。痴呆病棟の日常と入院患者の人生が淡々とつづられる。主人公の看護師の目線はきっと著者の目線でもあるのだろう。患者の尊厳を傷つけることなく、どこまでも優しい。反面、途中に出てくるオランダの終末医療の実態には戦慄を覚えるほど。注)これはミステリである。

  • 人間としての尊厳を少しずつ失いながら、頑健な身体をもてあましつつ生き永らえる痴呆老人たち。彼らを収容する病棟で、ある「理想」が実験段階に入った-。感涙と戦慄のヒューマン・ミステリー。
     前半は痴呆病棟に入院するまでの患者さんや家族の一人称で、後半はその病棟に勤める看護婦視点での入院患者のくらしぶりをえがいていた。
    この作者らしく痴呆老人たちの暮らしを暖かくえがいてよかった。後半の看護婦の告白に驚かされた。

  • 切なくて悲しくてやりきれない思いで一杯になりました。
    主人公の看護婦さんはすごくいい子なのに…。

  • 中盤まで延々と『これから入所するに当たって、挨拶の言葉を兼ねた「今までこんな人生でした」の自己紹介』が続く…。これ、いつ物語が始まるんですか?わりとブ厚い本も、もう中盤なんですが…ここで断念。 読み通せば、「自己紹介」の意味がわかるんだろうか…。 何年後かにもう少し気が長くなったら再挑戦してみよう(?)。

  • かなり重い内容でした。最初は痴呆患者さんの介護日記みたいでしたが、最後の方でこの本の趣旨が分かりました。

  • 頑張って読んだけど、本を持っていたくなくって直ぐに売った。重かった。

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著者プロフィール

1947年、福岡県小郡市生まれ。東京大学文学部仏文科卒業後、TBSに勤務。退職後、九州大学医学部に学び、精神科医に。’93年に『三たびの海峡』(新潮社)で第14回吉川英治文学新人賞、’95年『閉鎖病棟』(新潮社)で第8回山本周五郎賞、’97年『逃亡』(新潮社)で第10回柴田錬三郎賞、’10年『水神』(新潮社)で第29回新田次郎文学賞、’11年『ソルハ』(あかね書房)で第60回小学館児童出版文化賞、12年『蠅の帝国』『蛍の航跡』(ともに新潮社)で第1回日本医療小説大賞、13年『日御子』(講談社)で第2回歴史時代作家クラブ賞作品賞、2018年『守教』(新潮社)で第52回吉川英治文学賞および第24回中山義秀文学賞を受賞。近著に『天に星 地に花』(集英社)、『悲素』(新潮社)、『受難』(KADOKAWA)など。

「2020年 『襲来 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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