- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103341925
作品紹介・あらすじ
わたしの心の中のいちばん弱い部分――。そこは誰にも覗かれたくない場所。秘密に束縛され、男性が苦手なまま大人になった洋服補修士の女。要領よく演技するのが得意だけど、好きな事から逃げてばかりいるフリーターの男。洋服を愛している。それだけがふたりの共通点のはずだった――。絶対に消えない記憶を、隠し続けるのはいけないこと? 一歩前に、もっと前に。あなたの勇気を後押しする長編小説。
感想・レビュー・書評
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千早さん2冊目。
やはり不思議な雰囲気のある人だな…
洋服…と言っても18世紀から現代まで、一万点以上の洋服を管理、補修する個人美術館である。
当時のあのコルセット、豪華な刺繍、そしてドレス
あまり詳しくないから作品中に出てくる用語はわからないし説明もない。
とりあえずマリーアントワネットを想像する笑
作者にとってその理解は重要ではないんだろな…
マニアックな世界の中で生きている人、それがその人の全てで理解できないなら関わらないで…そんな声を感じてしまった(*_*)
だから詳しい人が読んだら面白い作品だな…
評価は分かれる作品だと思います。
子供の頃の出会い、それに気づかずに出会いトラウマのある2人が乗り越える物語でした。
2人で閉じこもっていたクローゼットから一歩踏み出せて良かったなぁ。
ただラストのシメがちょっと強引に感じる唐突な終わり方のような…その後の余韻の残し方もちょっと好みじゃなかったかな〜(u_u)
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この涼しげなさわやかな装丁に惹かれ、そして千早茜先生の作品であること…かなり期待して読み始めましたが…私の感性が欠如しているのか、この作品は読み切ることができませんでした…。レビューの投稿も読み切れなかったので、詳しくはできません…ちょっと悔しいなぁ(涙)。
どうしてかなぁ…服飾美術館に展示されているようなドレスとかもどちらかといえば好きな方なのに、作中に描かれている人々の魅力が欠如しているわけでもない…でも、映画「ピアノレッスン」の一場面が作中で描かれていたのは大好きな映画でもあるのでちょっと嬉しかったです!気を取り直して、次の作品、読みます!! -
レース
刺繍
呼吸するように服を直す
補修師
ガラスの靴
硝子のコルセット改題
装丁が綺麗で手に取りました
千早茜さんの作品はつくづく「匂い」を感じる
図書館から借りた本 -
千早さんのは調香師のシリーズ2作品を読了済みです。全体的に仄暗さがある雰囲気なのでしょうか。けどその中にかすかな光が見えるといった雰囲気でした。
服の描写が繊細で香りのときもですが、文でこんなにも想像できるのが凄いです。 -
服が好きな男性が見つけた、服飾の美術館。そこは夢のような場所だったが……。女装とかそういうことではなく、性別関係なく服が好き、というのはすごくわかる。
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登場人物の着ている服
似合いそうな役者さんを想像しながら読んだ。
丸襟のシャツ
サスペンダーつきのだぼっとしたチェックのパンツ
キャスケット帽
これ着こなしてたら絶対かわいい。 -
美しいものに癒されるのは性別に関係ないと思うけど、 偏見が存在するのも事実。
自分の好きなものと、理解してくれる人がいればいきていけるかな。 -
好き。ぶわーって満たされる感じの終わり方。
千早茜さんのこの物静かな感じの世界観が堪らない。毎回全く違う世界観に入らされるから、また次の本を読みたくなる。
芳くんと青柳晶と白峰纏子の服を愛する人たちのお話。 -
男性恐怖症の洋服補修士の纏子、男だけど女性服が好きなデパート店員の芳。服飾美術館を舞台に、洋服と、心の傷みに寄り添う物語
アンティークの服の歴史やレースの描写などいろいろ想像できて読み応えありました。物語もだんだん伏線が回収されて希望のあるラストでよかったです。人は心にいろんな世界を持っているのだ、それを異質だからと差別するものではないとあらためて考えました。 -
ストーリーがいまひとつ。キラキラしている言葉の並びがありはするものの表層的。
"気に入った服を長く着続けたかったらどうする?乱暴に扱うかい。靴だって服だって、自分の身体に馴染むまで手入れをしながら大切に使うだろう。人との関係だって同じさ、丁寧に扱えば長持ちする関係を築ける。まずは相手をよく見ることだよ / でも、大事にしすぎてしまい込んでいたって、あたしは駄目だと思うけどね。お気に入りの一張羅も、たまには、えいやって着てやらないと。異素材の、意外な服と合ったりするかもしれないよ"
私にとって戒めの言葉。
服飾を学んでいた時に読んでみたかったりはした。