- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784103364511
作品紹介・あらすじ
人は笑うだろうけど、幸せって、これのこと? 第12回R-18文学賞大賞受賞作。大学時代、僕をパシリにし部屋を占拠したデブで不潔な「肉女」。十年後、あの頃の半分の身体になったアイツは、見惚れてしまうほどきれいな笑顔をしていた。――いや、キレイ? そんなバカな! ひどく滑稽、でも必死。サマにならない恋愛にも確かにある、輝いてみえる瞬間。不思議なユーモアと共に描かれる愛すべき男女の物語。
感想・レビュー・書評
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男女でとらえ方がちがうから、すれ違いストーリーハード普通なんだけど、切ない。手を差し伸べたくなる。なのに虚無感は無い。疲れた心でも読める。
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面白かった。次の作品も読みたい。
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男の、妙なストイックさ、それの代償のような迂闊さ、残酷さ、哀れさ、そういった、良くも悪くも男らしい男たちの描写がすごくいい。
あと笑いのセンスが時折きらっとするのもよかった。 -
マンガ肉と僕…表紙の肉が目を引くし、題名も気になっていた。うちの嫁もこんな感じなのが痛い。タイプ以外の女だと男はメス化するのか。
アルパカ男と私…評価はこの作品。全く意識していなかった男の子供を妊娠するのだがら、愛はきまぐれなのか錯覚なのか。だから面白いのだが。
水玉×チェック…ハードボイルド調な語りだが、脇役的存在で中継ぎとしてのささやかな役割。
記念日…女は見え透いた嘘を軽々と口にできる能力があるし、男にはその嘘を見破れない能力がある。
スミレ咲くころ…全ての章のまとめ。散らばっていた話が少しずつ混ざり合い一つの形となる。イタコの部分は良かった。 -
読み込むほど面白さが増す気がする。
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連作短編というスタイルはとても好き。女性のためのR-18文学賞大賞はもっとエロチックなイメージがあったけど,これはそんなことない。むしろ恋愛小説を成り立たせる最低限度のセックス記述(描写ではない)だけ。帯にもあったけど,これはR-18的な性愛ではなくて,人と人との関係をさらりとしたユーモアを織り交ぜながら描いていて,登場人物は大学時代あたりから30歳手前までなのに,ここ最近の僕はなんだか青春をやり直しているようで,改めて自分の長くない半生(これはリアルに余命が半分あればいい方だw)を辿ってる。
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アルパカさん、って僕のことですか。いい意味で。どんな意味やねん。肉は友達。肉を信じて。面白かったです。
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ギャートルズに出てくる骨付き肉。おいしそうには思えないけど。
その肉をむさぼるデブ女と僕の妙な関係性が、なんだか不思議におもしろかったなー。