マンガ肉と僕

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103364511

作品紹介・あらすじ

人は笑うだろうけど、幸せって、これのこと? 第12回R-18文学賞大賞受賞作。大学時代、僕をパシリにし部屋を占拠したデブで不潔な「肉女」。十年後、あの頃の半分の身体になったアイツは、見惚れてしまうほどきれいな笑顔をしていた。――いや、キレイ? そんなバカな! ひどく滑稽、でも必死。サマにならない恋愛にも確かにある、輝いてみえる瞬間。不思議なユーモアと共に描かれる愛すべき男女の物語。

感想・レビュー・書評

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  • デブで臭い肉女が、大学生の僕の部屋に居座るようになった。
    コンビニでマンガ肉を買いに行かされる日々、
    強引に追い出したさいに、肉女が言った捨て台詞。

    司法書士となったワタベが再会した肉女ことサトミは、別人のように美女へと変身していた。
    サトミがあの頃、抱えていたこと、アルパカさんとの出会い。

    バー「ペリカン」にて。
    アルパカさんこと本城さんの旺盛な恋。
    同級生の格子丸の複雑な気持ち。本城さんの妻。

    ワタベくんが学生時代に交際していた菜子との再会。
    全部嘘だった互いのこと。

    ペリカンの母の思い出。
    本城さんの想い人サトミのお腹の子にたいする気持ち。

    最初の話がなんか強烈だけど
    肉女とその後に出て来るサトミがなんか別人格に感じる。

    突然裏切られてしまう不安定さが、心惹かれる)^o^(

  • 男女でとらえ方がちがうから、すれ違いストーリーハード普通なんだけど、切ない。手を差し伸べたくなる。なのに虚無感は無い。疲れた心でも読める。

  • 面白かった。次の作品も読みたい。

  • 男の、妙なストイックさ、それの代償のような迂闊さ、残酷さ、哀れさ、そういった、良くも悪くも男らしい男たちの描写がすごくいい。
    あと笑いのセンスが時折きらっとするのもよかった。

  • マンガ肉と僕…表紙の肉が目を引くし、題名も気になっていた。うちの嫁もこんな感じなのが痛い。タイプ以外の女だと男はメス化するのか。
    アルパカ男と私…評価はこの作品。全く意識していなかった男の子供を妊娠するのだがら、愛はきまぐれなのか錯覚なのか。だから面白いのだが。
    水玉×チェック…ハードボイルド調な語りだが、脇役的存在で中継ぎとしてのささやかな役割。
    記念日…女は見え透いた嘘を軽々と口にできる能力があるし、男にはその嘘を見破れない能力がある。
    スミレ咲くころ…全ての章のまとめ。散らばっていた話が少しずつ混ざり合い一つの形となる。イタコの部分は良かった。

  • 二年前のR18文学賞で大賞をとった作品。
    今、ちょうど選考中(一般読者も最終選考作品を読める)なので、思いだして。
    50枚という短い作品。
    その中で、去年の、今年のと比べても、この作品は力強さがあったな、と思う。
    後半、デブの女性がやせてきれいになるのは漫画的ではあるけれど、「マンガ肉と僕」だから、それはそれでいいのかもしれない。

  • 読み込むほど面白さが増す気がする。

  • 連作短編というスタイルはとても好き。女性のためのR-18文学賞大賞はもっとエロチックなイメージがあったけど,これはそんなことない。むしろ恋愛小説を成り立たせる最低限度のセックス記述(描写ではない)だけ。帯にもあったけど,これはR-18的な性愛ではなくて,人と人との関係をさらりとしたユーモアを織り交ぜながら描いていて,登場人物は大学時代あたりから30歳手前までなのに,ここ最近の僕はなんだか青春をやり直しているようで,改めて自分の長くない半生(これはリアルに余命が半分あればいい方だw)を辿ってる。

  • アルパカさん、って僕のことですか。いい意味で。どんな意味やねん。肉は友達。肉を信じて。面白かったです。

  • ギャートルズに出てくる骨付き肉。おいしそうには思えないけど。
    その肉をむさぼるデブ女と僕の妙な関係性が、なんだか不思議におもしろかったなー。

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