大家さんと僕 これから

  • 新潮社
4.12
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本棚登録 : 2239
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784103512134

作品紹介・あらすじ

日本中がほっこりしたベストセラー漫画、涙の続編、いよいよ発売! 季節はめぐり、初めての単行本が大ヒットとなった僕は、トホホな芸人から一躍時の人に。忙しい毎日を送る一方、大家さんとの楽しい日々には少しの翳りが見えてきた。僕の生活にも大きな変化があり、別れが近づくなか、大家さんの想いを確かに受け取り「これから」の未来へ歩き出す僕。美しい感動の物語、堂々完結。

感想・レビュー・書評

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  • 大家さんも日々が漫画になり、いろんな人に読まれることを嬉しく思っているようで、良かった。
    人生をこんなふうに自分のことを思ってくれる人に囲まれて終えられたら素敵だなと思う。
    本当に、最後に大家さん本人に矢部さんからの感謝の気持ちが伝わっていたらいいな。
    大家さんは七夕に実は元気になりたいとお祈りしていたという話しかり、全部の面を人に見せているわけではないけど、みんなそんなものだし、強がって見せたいところもわかるし、もどかしいけど…
    この話では関係性がすれ違わずうまく噛み合っていてよかった。
    お互いに必要な出会いだったんだろうな。

  • 図書館でたまたま見つけて、前に読んだ大谷さんと僕が良かったから何の気なしに借りて読んでみたら…
    なんか、もうずっと続くのかと思ってたの。サザエさんみたいに。そんなことあるわけないのに。
    私の祖母が最近随分と弱ってきていてね。
    もう高齢だから老衰に近いかたちで弱ってきていて。
    なんだかその祖母のこの先を見るようで余計に悲しかった。

  • 大家さんと矢部さんの物語。
    矢部さんの優しさで溢れている。
    大家さんとの別れには泣いた。

    表紙も裏表紙の絵も良い。
    ここは大家さんが日常の買い物をしていた伊勢丹。その屋上の丸い看板《伊》の上に二人でちょこんと座っている姿。
    ほのぼのとして可愛くて温かくて好き。作中にもこのシーンが出てくる。
    大家さんが時々そこに座って、矢部さんを見守っていると思いたい。

  • 大家さんと矢部さんにも旅立ちの巻。今までお世話される側の矢部さんが漫画を評価される一方、大家さんは入院など段々と家で過ごせなくなり‥。先輩の「ゆっくり下っていく」の言葉やのちゃんのブレなさ周りの人達との関係など心に響く。

  • 大家さんが亡くなり、矢部さんがついに大家さんと過ごした家を離れることに。
    大家さんと矢部さんの微妙な距離を保ちつつ、お互いに思いやってることがわかる、なんとも温かい関係が好きだったので、寂しさが残る。

    高齢で一人暮らしながら、店子の矢部さんのことも気にかけつつ、自分時間も友だちとの時間も楽しむ大家さんの生き方も素敵。大家さんみたいなおばあちゃんになりたいかも。

  • 矢部太郎の4コママンガ。
    「大家さんと僕」の続編。これから――と
    いう言葉が題名につく。それから、ではないんだなぁ、と思う。

    今回は大家さん自身のことを中心に描いている。明治生まれの大家さんは、育ちが良かったのか伊勢丹デパートが好き。
    挨拶は、ごきげんよう。
    でも、戦争中は疎開をしていた。
    戦後のヤミ市も知っていて、靴を買って
    もらったのに、左右違う靴で取り換えに行ったとか。ヤミ市などで、よく取り換えてくれたなぁと思う。

    大家さんに事件が起こる。足を骨折して
    しまった!お年寄りは治りが遅いと聞く。思わず母の身を思う。そして、治る頃、反対の足も折ってしまった。何と
    いうことか。大家さ~ん!

    矢部の居心地の良い住処に、危機が訪れる。入院生活を終えた大家さんは、施設へ入ることになった。それだけ弱って
    しまったということだけど、寂しさを感じる。人は老いていく。
    身に染みていることが少し辛いかな。

  • 「大家さんと僕」の続編です。
    前作同様暖かい気持ちになる本です。

    個人的にはこちらの方が好きかも。

    職業柄「リハビリ」というタイトルの話が個人的には好きです♪

    ラストもステキです。

    オススメ!

  • コミックエッセイ『大家さんと僕』の続編であり、完結編。

    あくまで起きた出来事をもとにしたフィクションとのこと。
    今回はちょこちょこ創作性というか、強調を感じた。

    前半の日常エピソードは、大家さんの感性、セリフなどが、変わらず独特で、楽しかった。
    筆者とのゆったりとした掛け合いも、素敵。

    ほのぼのしたり、くすっと笑ったり。
    コマの構図も、エピソードも、余韻たっぷりで、味わい深かった。

    続編を描く気がなかった理由と、気持ちが変わった理由。
    そして、大家さんとの最後。

    後半はしんみり、切なくなる部分もあったけれど、最後までやわらかな世界観。

  • 『大家さんと僕』の続編。

    前作を読んでいるので、ページを開く前からもう、大家さんのことが好きな状態で読み始めました。自粛期間中に読んだこともあり、あぁ、久しぶりに大家さんに会える、と嬉しくなりました。

    矢部さんはやはり漫画のスキルも上手くなっているのでしょう、前作よりもっと安心して読め、安心して笑えました。大家さんをとりまく人と人との繋がりや思いやり、季節の温もりがとても嬉しい気持ちにさせてくれました。

    ラストの終わり方もとても良くて本当に楽しく、そして泣きながら読みました。
    コロナで少し忘れそうになっていた、優しく温かみのある心の触れ合いを与えてくれて、矢部さんそして大家さんありがとう。これからもこの温かさを忘れたくないと思いました。もう続編は出ないのかな。ずっ〜と読んでいたい気持ちです。

    今の時代の手塚治虫賞として、文句なしだと思いました。いや、本当に良い本でした。
     

  • 大家さんとの思い出をベースに書かれているんでしょう。フィクションとはいえ、大家さん人柄が素敵だし、矢部さんの思いや二人のやりとりがとても柔らかく暖かく時にはしんみり描かれていてよかったです。矢部さんの思いがじわじわと伝わってくる。この空気感好きでした。
    伊勢丹のマークに乗っている大家さんの絵、素敵だわあ。

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著者プロフィール

1977年東京都東村山市生まれ。芸人・漫画家。吉本興業所属。1997年に「カラテカ」を結成。お笑い芸人としてだけでなく、舞台やドラマ、映画で俳優としても活躍している。はじめて描いた漫画作品『大家さんと僕』で第22回手塚治虫文化賞短編賞を受賞し、シリーズ累計では120万部を突破。その他の著作に、絵本作家である父との幼少期の思い出を綴る『ぼくのお父さん』、人気者になりたい動物たちの楽屋での姿を描いた『楽屋のトナくん』、認知症患者とその家族の日常を描いた『マンガ ぼけ日和』がある。2021年から手塚治虫文化賞の社外選考委員を務める。

「2024年 『おひさま 矢部太郎の漫画』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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